山田 明里
所 属
日本大学大学院 理工学研究科建築学専攻
研究室
本杉研究室
作品概要
本計画は、歌舞伎の構造を探る事を通じて、現代版歌舞伎小屋を設計し、さらにそれらを浅草の隅田川河畔における水上と公園の環境をとりこんだ一大芝居空間の提案を行ったものである。
デザインコンセプトは、祝祭性・非日常性・仮説性である。その中で歌舞伎小屋の構造システムにはパージ(浮体構造)を採用し、パージの持つ免震性・工期短縮・仮説性の特徴を生かした水上芝居小屋を提案した。
歌舞伎上演時には6つに分散したパージが合体し一つの歌舞伎小屋が水上に浮かぶ。上演外には各パージは再び分散・独立し河畔にて小劇場や寄席空間、カフェ空間へと変化する。
現代の技術が可能にしたこお構造体は、常に空間を変化させ、一過性的な祝祭空間の創出を可能にした。この提案をすることで、劇場空間が解決し、歌舞伎のみならず芝居の楽しさを知ってもらうこと、そしてこの浅草という歓楽街であり続けた場所につくるかぎりは、まち全体が芝居街として復活し、水辺環境もよくなることを願う。
プロファイル
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