ロックダウンしたイタリアでは、バルコニーや窓は、歌ったり、演奏をしたり、医療従事者に感謝を伝える等、コミュニュケーションの場です。日本も緊急事態宣言からStayHomeの期間が約1ヶ月になりますが、イタリアに比べると日本の窓は無表情ですね。
我家の窓からは、配達員、自転車の練習をする親子、犬の散歩、雲の流れや若葉の緑が見え、そしてそよ風を感じます。自宅でのすごし方から様々なことを感じ、その一つが窓のありがたさです。現在のすごし方が、将来、そして本来の暮らし方に繋がるのなら、自然を感じ、社会の動きが見え、コミュニュケーションできる窓はとても重要です。
窓は省エネ性能に関わる最も難しい部位であり、性能上小さくなる傾向にあります。また、残念ながら最近の市街地の住宅は、道路側に窓がなく閉鎖感のある住宅が多くなっています。社会に対して壁を作るのではなく、私たちなりに社会との接点としての窓を考えてみませんか。
記:大塚 雄二
コロナウイルスで暮らしと住まいは変わる!?
世界中を襲った新型コロナウイルスという大災害の中でのすごし方、そしてその後の暮らしや住まい、環境に対する意識や価値観は変わるのでしょうか。 住宅部会の 建築家達がリレー形式で、それぞれの視点で語ります。