コラム

2020.07.09

Vol.41「外であり内でもある空間」

新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けた暮らし中で、自然を感じられることの有難さを改めて感じた方は多いと思います。

狭小地で暮らしている私も、家の中で育てている観葉植物や、玄関の横の1本の小さい紅葉や、徒歩5分で行ける河川敷などは、束の間の安らぎを与えてくれました。広い庭がなくてもリビングや個室と繋がる、ちょっとしたテラスやバルコニーなどは、外部と内部の干渉空間として、また室内に広がりを与えるという意味で重要だと、これまでも思ってきましたが、改めてそう感じました。

かつての日本家屋にあった縁側は、日射遮蔽や、物干しなどの機能的なことだけでなく、近所とのコミュニティの場であったり、日向ぼっこをしたり、季節を感じるような場所でした。地域の中での暮らし方についても考え直す契機となっている今、縁側のような外でもあり内でもある空間は、やはり日本の気候風土に根差したもので、これからの住まいにも必要なものだと思います。

記:宮島 亨

水廻りと繋がるバスコートから寝室と繋がる中庭、リビングと繋がるルーフテラスを見る




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世界中を襲った新型コロナウイルスという大災害の中でのすごし方、そしてその後の暮らしや住まい、環境に対する意識や価値観は変わるのでしょうか。 住宅部会の 建築家達がリレー形式で、それぞれの視点で語ります。

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