「リモートワークと近隣コミュニティ」
まちづくりをする上で、近隣コミュニティの大切さを今まで多くの専門家が言ってきました。同じ場所・地域、同じ歴史や時間を共有する事で培われるコミュニティ。それを下敷きにした、地域社会は地域を共有し、暮らし易さを生む物とされました。濃い近隣コミュニティを嫌い、アノニマス(匿名的)な場所を求めた人々も有りましたが、そこでは近隣のまちづくりが上手く進まないと行った弊害も生みました。
この度のコロナ禍の中、今までは家には寝に帰るのみと行った方々も、リモートワークで家に居る時間が長くなり、ご近所との関係も気になっている方が多いのではないかと思います。散歩の折に見た近所の庭の花や子供の同級生の親御さんとの交流など。地域のつながりが改めて生まれてきます。
3.11東日本大震災の折叫ばれた「絆」も何となく薄れてきた昨今でしたが、コロナ禍で改めて大切さを感じているところです。ここのところ多くなった豪雨や台風などの災害、そして来たるべき大地震などの際に大切になる地域の「共助」を、リモートワークのおかげで作るチャンスが来たのではと思います。
自分たちの住むまちを、顔の見える近隣関係で、自分たちで作ってゆく事が出来れば、そのまま自分たちが暮らし易い地域として還元されてくるかと思います。まず顔見知りになる事から始めましょう。
記:大川 直治
新型コロナウイルスで暮らしと住まいは変わる!?
世界中を襲った新型コロナウイルスという大災害の中でのすごし方、そしてその後の暮らしや住まい、環境に対する意識や価値観は変わるのでしょうか。 住宅部会の 建築家達がリレー形式で、それぞれの視点で語ります。