報 告
常松祐介氏/東京大学大学院をお迎えしての講演会、多くの方々のご参加をいただき、盛況のうちに終わりました。ご参加いただいた皆様、関係者の方々、ありがとうございました。
講演では大きく3つのテーマ、1.文化財の保存、2.建築デザイン、3.ストック活用、に沿って、これまでに無い新しい視点でのお話しが聞けました。リノベーションというキーワードからイメージする単なるビフォーアフターの改修工事の現場からの報告ではなく、「文化財レベル」から「文化財未満」までの建築について、ストック建築文化をいかに活かせるかは建築家の読解力に掛かっている、と語っている様に感じました。
日本だけの事例に留まらず、世界中で起こっているリノベーションの流れを網羅し、様々な価値感からのコメントに興味は尽きませんでしたが、建築家菊竹清訓氏の「空間は機能を捨てる」の引用は、今後のリノベーションのプロセスを示唆する言葉として新鮮でした。
まだ大学院生であり、学術奨学金による海外渡航費用でオランダに渡ってそのままヨーロッパの建築事務所で経験を積むなどの抜群の行動力もあり、これからの建築界における新しいタイプの評論家として期待しています。
講演会に参加出来なかった方も、講演会の様子を今後ユーチューブにアップしますので、そちらを御覧ください。[ JIA公益財団法人日本建築家協会のホームページトップの左側、JIA発信の動画コンテンツの中の「You Tube JIA Video」をクリックして、NPO法人建築家教育推進機構からご覧頂けます。]
概 要
JIA「金曜の会」では「建築」をキーワードに、建築に携わる方でもあまり聞く機会のないお話や、建築が専門ではない方々にも興味を持って楽しんでいただけるお話を、多彩なゲストをお招きして気楽なト ークイベントのスタイルで企画しています。
建築分野で有る無しに関わらず どなたでもご参加頂けます。
ワイン片手にスクリーンで写真や資料を見ながらのトークイベントですので、是非お気軽にご参加下さい。
当日参加も大歓迎です。
JIA「金曜の会」 久保田恵子
「いまリノベーションするための方法とは」
建築を創ることと、歴史を考えることとの関わり
【講師:常松祐介氏/東京大学大学院】
「概要」
今年刊行した著書『古いのに新しい リノベーション名建築の旅』では、全国各地の歴史的建造物のリノベーシ ョンの取り組みについて解説しました。特に、古い建物の魅力を活かしながら、大胆な増改築によって蘇ったリノベ ーションの事例を、「対比」・「同化」・「転用」・「記憶」という 4 つの設計プロセスから読み解いています。
こうした優れた文化財活用の取り組みが広がりを見せる反面、「文化財未満」の既存ストックをいかに活用して いくかが、建築家の大きな課題となっています。そこでは、これまでの文化財の保存活用手法を参照することが重 要となる一方で、時に従来とは全く異なるアプローチが求められることもあります。
現代の多様な建築ストックに対して、建築家はいかに向き合うべきなのか。そこに、歴史への知見がいかに役立 てられるのか。本レクチャーでは、国内外の豊富な事例と歴史を考えるためのキーワードを手がかりに、「いまリノベ ーションするための方法」を再考していきます。[常松祐介]
詳細情報
- 開催日
- 2019年11月8日(金)19:00~21:00
- 時 間
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18:30~ 受付開始
19:00~20:30 講演ならびに質疑応答
20:30~21:00 会場にて懇親会 - 会 場
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建築家会館 JIA館1F 建築家クラブ
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-3-18 1階
TEL:03-3408-8291 - 交通案内
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東京メトロ銀座線外苑前駅3番出口より徒歩約15分
- 講 師
- 講師:常松祐介氏/東京大学大学院
- 参加対象者
- 建築専門外でも、どなたでも参加できます。
- 参加費
- 一般1,500円(飲食代含む)・学生無料
- 定 員
- 100 名程度(会場の関係で椅子席は80 席になります)
- CPD
- 認定 プログラム 2単位
- 問合せ先
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info@jia-kinyonokai.org 当日:070-1265-7008(佐藤)
090-5346-6744(久保田)
※2018年9月より金曜の会のメールアドレスが変更になりました。 - 申込方法
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■申込 : https://goo.gl/YcWZMz(自動受付)準備のため、お申込みは前日までにお願いします。※申し込むと受付の返信メールが届きます。
もし届かない場合や申込できない場合は、問い合わせ窓口へご連絡ください。※当日参加も可能ですが、その場合受付にてその旨お申し出の上、記帳願います。 - 案内図
- 主 催
- JIA関東甲信越支部金曜の会