今年度、都市・まちづくり委員会では建築と土木の協働の視点を中心に外部からゲストをお招きしてインタラクティブなディスカッションを行っています。
今回はアーバンデザインセンター大宮(UDCO)のサブディレクター/デザインリサーチャーである石黒卓氏にUDCOの活動についてお話して頂きました。
―――概要―――
2020.10.19.(月)@三菱地所設計+オンライン
アーバンデザインセンター(UDC)は2006年11月の柏の葉アーバンデザインセンター創設時に構想された、課題解決型=未来創造型まちづくりのための公・民・学連携のプラットフォーム。それぞれのUDCで課題やプレイヤー構成は異なるが、UDCOは政令指定都市大宮の既成市街地におけるUDCとして活動を行っている。今回お話頂いた中の面白い取組みの一つして「おおみやストリートテラス」が挙げられる。本取組みは大宮駅周辺地域において、都市計画道路の道路予定区域を含む低未利用地を沿道と一体的に利活用して店舗・休憩・飲食スペースなどを設え、沿道に経済効果と賑わいを創出することを目的とした社会実験である。駅周辺等の既成市街地においては市街地更新や公共施設再編、都市計画道路整備など、多くの事業が同時進行し都市再生の取組みが行われている。このような漸進的まちづくりが進む街には、各事業期間中に建物解体後の跡地や道路予定区域の未利用地が一定期間発生するが、その期間に街の賑わいを途切れさせることなく、事業後も人々の多様な営みが継続する仕組みとして行われた取組みである。
まちづくりは一定の時間軸をもって行われるものである。その途中過程において発生せざるを得ないこのような低未利用地に着目し、その後のまちづくりにも展開していくという仕掛けは非常に興味深いものであった。
参考URL:アーバンデザインセンター大宮
東海林孝男(三菱地所設計)