支部長Report
2021年8月号
コロナ感染が激化しています。緊急事態宣言下において人流抑制と訴えても効果が無く不安だけがつのります。また医療先進国・日本であるはずがいとも簡単に医療崩壊が起きています。事態収拾の政策もそれを上回るスピードで感染拡大が進み、早期ワクチン接種は勿論やはり私たち一人一人の意識に頼らざるを得ないのでしょうか?
さて、支部内においては様々な活動が本格化しています。多くの活動に目を向けると本部においても支部においても活動や運営が正に変わろうとしています。改革と言うと今まで話だけで終わっていることも少なくなく、またなかなか進んでいないことなど、この機を逃さず勇気をもって取り組んでまいりたいと思います。
まだまだコロナ禍での活動が続きます。
皆さま、充分ご留意いただき引続き宜しくお願い申し上げます。
2021年9月1日
関東甲信越支部 支部長 慶野正司
8月 3日 SDGs建築フォーラム2021 実行委員会 (zoom)
フォーラム開催後は、開催記録や報告書の作成に入ります。短時間ながら盛沢山のプログラムであったため編集の工夫が求められます。またJIAのSDGs活動はフォーラムで終了ではなく、フォーラム最後に発表されたJIAの意思表明に基づきこれからの展開が重要になることは言うまでもありません。引き続きSDGs達成に向けて建築家の役割を認識し活動して参りたいと思います。
JIA/YouTube 視聴は 公益社団法人 日本建築家協会 – YouTube まで
8月 10日 職能・資格制度、建築家資格制度実務 合同委員会 (zoom)
昨年度改定にまで至らなかった各種マニュアルの最終調整に入っています。そして同時に進めている登録建築家制度の意義や展望についてはJIAとしての意思共有が不可欠です。これには委員会の枠を超えた議論が必要であり今後の場づくりが急がれます。
8月 12日 JIA・2050カーボンニュートラル連続セミナー 第4回 (zoomウェビナー)
連続セミナーも後半に入りました。今回は「地域からの発信/意欲的な取組や事例を通して」と題し竹内昌義氏(東北芸術工科大学 教授)、新井優氏(新井建築工房+設計同人NEXT代表)のお二人にご講演いただきました。竹内氏は国交省、経産省、環境省の3省で設置された「脱炭素社会に 向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」の有識者委員でもあり、国の動向を紹介していただきながら10年遅れていると言われる日本の今、求められる施策の緊急性をレクチャーいただきました。また新井氏には今年6月に「長野ゼロカーボン戦略」を制定した長野県において、地域特性を活かしながらZEH住宅の事例を紹介いただきました。共に言えることはZEH達成には省エネ50%、再エネ50%は必須であり住宅の外皮性能の向上と太陽光発電設置による創エネの必要性を訴えられています。また住宅建築においては今ある技術で充分ZEHは可能であるとのことであり、その技術をちゃんと理解・習得し如何に活かしていくか、実践していかなければなりません。
8月 19日 国交省令和3年度第1回中央建築士審査会・事前レク (teams)
中央建築士審査会は学識経験者および設計3団体の代表により一級建築士試験制度の実施状況、また建築設計行政に係る制度などについて協議しています。今年も一級建築士試験の結果報告があり新受験制度になって受験者数の増加など成果が出てきています。また、改定後間もない告示98号について令和5年の見直し改定にむけて今秋から検討委員会が立ち上がります。もちろんJIAからも参加いたします。この見直しは告示98号公布以降様々な課題が指摘されており早い期間で検討することになりました。JIAとしてもしっかりと意見していかなければなりません。今後アンケートも実施されると思いますので皆さんのご協力をお願いいたします。
8月 19日 JIA・2050カーボンニュートラル連続セミナー 第5回(zoomウェビナー)
連続セミナー第5回になりました。今回は「心地よさのものさし/性能と意匠の両立」と題し建築家 伊礼智氏(伊礼智設計室代表)にご講演いただきました。ご存じの通り伊礼氏の住宅作品は立地する環境・風景を住空間に取り入れ、豊かな生活空間づくりに傾注されとても心地よく魅力的です。住宅設計においては「永く住み続けられる住まいを考える」ことをテーマとしているとの事です。講演では多くの設計事例を題材に高気密・高断熱を達成しつつ地域性や景観、また住み手の生活スタイルに配慮した豊富な工夫や意欲的な挑戦についてご紹介いただきました。省エネ創エネと言うととかく建築意匠と対立傾向にあると思われますが、環境や人に寄り添う伊礼氏の取組みは大変勉強になりました。ありがとうございました。
8月 24日 第2回常任幹事会 (zoom)
毎回そうですが、盛りだくさんの報告、協議、審議事項となり長時間の会議となりました。主な議題は、この時期恒例的に来年度に向けて予算編成の基本方針を検討し、昨年度に引き続きコロナ禍における特別予算的な方針となりました。また昨年度作成したコロナ禍での活動ガイドラインの更新や期待が高まってきたzoonウェビナーを支部としても契約し運用マニュアル含めて各会議体の活性化を促す議案について協議しました。その他、合同サミットで見えてきた課題や多くの議案など9/3の役員会に向けて調整をいたしました。
尚、コロナ禍における「活動ガイドライン」は下記URLにてご覧ください。
https://www.jia-kanto.org/kanto/activity_event/member-benefit-03/8069.html
8月 25日 SDGs建築フォーラム2021 実行委員会 (zoom)
開催後、報告書の作成に作業に入っています。HP掲載は勿論のこと紙面としても冊子を作成し協賛各社および関係機関に配布いたします。会員には12月JIAマガジン配送の際に同封いたします。その段階で一旦実行委員会はお役御免となりますが、今後の課題はSDGsに係るJIAの活動展開です。暫定案も協議され今後煮詰めて参ります。
8月 26日 JIA・2050カーボンニュートラル連続セミナー 第6回(zoomウェビナー)
夏季6回の連続セミナーの最終回は「カーボンニュートラルに必要とされる 建築分野の対応」と題し田辺新一様(早稲田大学創造理工学部建築学科 教授)にご講演いただきました。日本建築学会会長でもある田辺先生は国の諮問委員会「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」の座長としてご尽力されました。講演では豊富な知見を基に我が国におけるエネルギー革命の進め方、誰も取り残されないような進め方について最前線からのお話をお伺いいたしました。初の試みであった全6回の夏季セミナーは住宅に焦点をあてた傾向でしたが、このあと一般建築および全般をテーマとした内容のセミナーを企画しており引続き建築生産に携わる者として積極的に参加して参りたいと思います。
8月 30日 第8回JIAオンライン技術セミナー (zoom)
「ライティング+αで変わる建築」と題しパナソニック(株)様にレクチャーいただきました。建築を取り巻く社会環境が変化している中、ライティングを変えるだけでも建築を変えることができる。さらに、ライティングにちょっとした機能を加えたり、建材や他設備と融合させたりする+α(調光調色制御、無線制御システム、HCL(Human Centric Lighting)照明,スポットライト型/埋込型プロジェクターなど)で、建築はさらに魅力的に変わるなど、照明の新機能を活かした建築空間の可能性についてご紹介いただきました。
8月 31日 第281回 理事会 (zoom)
正会員は本理事会における承認を含めて3,368名(微増)ながら振り返るとここ1年間で約100名も減少しています。会員増強が重要課題であることに変わりはありません。そのなか関東甲信越支部で積極的に学生会員の自主的な活動を支援しようと(仮称)学生部会の立ち上げを検討していますが、近畿、九州、沖縄支部でも学生会員活動に力を入れており、今後全国的なネットワークとしての広がりが期待されています。所属期間の短い学生会員から正会員に至るレールをいかに整備するか?が今後の課題です。その他はJIA MAGAZINEの記事の条件付きのHP公開が承認され外に向けて積極的に発信されることになりました。さらに「JIA SDGs建築フォーラム」「2050カーボンニュートラル連続セミナー」などの報告と今後の展望が示されました。理事会終了後は時間をおいて「理事zoom懇談会」を行いました。理事会をふり返って、また近況報告などお酒を片手にフリートーキングスタイルで様々な話が飛び出し、とても有意義な時間となりました。
以上、ご報告いたします。