支部長Report
2021年9月号
激しかったコロナ感染第5波が落ち着きをみせ緊急事態宣言も解除されました。2回のワクチンも国民の過半数が接種済みとなり、正にこれからがwithコロナ社会の本格化というところでしょうか。
さて本部においては、今後の活動を見通して「カーボンニュートラル」「デジタル改革」「資格制度」「建築家職能」などなど様々な議論が活発化して参ります。これらは当然ながら単一会であるJIA全体の課題であり「本部だ、支部だ、地域会だ」のセクショナリズムを超えた議論が必須です。今後、都度情報提供して参りますので皆様の積極的な議論参加をお願いいたします。
早いもので本年度も折り返し地点を迎えました。コロナ感染には充分ご留意いただき、引き続きお願い申し上げます。
2021年10月1日
関東甲信越支部 支部長 慶野正司
9月 3日 第1回 支部役員会 (zoom)
本年度第1回目の役員会です。昨年より継続の方、新任の方ともども大勢の皆さまにご参加いただき開催いたしました。役員会は言うまでもなく支部の意思決定機関であり不手際の無いように準備し当日を迎えました。審議は年度活動計画書の表現など一部訂正、支部選管委員の承認や地域会規則の変更です。続く協議事項は来年度の予算編成方針、(仮称)学生部会設立、オンライン機材の購入など昨年より検討してきた課題について協議し具体的なアクションに移行して参ります。
記事URL https://www.jia-kanto.org/kanto/committee/8076.html
9月 3日 金曜の会 トークイベント (zoomウェビナー)
今回は、2020年度日本建築家大賞、2021年日本建築学会賞(作品)を受賞された「京都京セラ美術館」に焦点を当て設計者である西澤徹夫氏、特別ゲストとして青木淳氏をお迎えし美術館のリノベーションにおける思想や手法についてご講演いただきました。細部にわたるリノベ手法のご紹介の中で「新旧の対比」による表現ではなく「新旧を馴染ませる」という考え方であり、長い建築寿命のなかで時代の要求により繰り返されるであろう改装の一時を担うという設計姿勢には深く感銘を受けました。
9月 6日 第9回JIAオンライン技術セミナー (zoom)
前回のセミナーに続きパナソニック様により「LED照明へのリニューアル」と題しレクチャーいただきました。施設や住宅、屋内外のLED交換の手法や注意点を解説いただきながら「手軽に安価に無駄なく」というキーワードで、求められる空間演出とエコロジカルな照明業界の潮流を示していただきました。
9月 10日 第10回JIAオンライン技術セミナー (zoom)
今週2回目・第10回の技術セミナーの今回は「実績から考える~チタンはなぜ建築に使われるのか~」をテーマに日本製鉄(株)様にレクチャーいただきました。まだ建築素材として馴染みの薄いチタンですが、建築に使われている国内外の事例を紹介いただきながら、持続可能な社会や建築に如何に貢献できるかをご説明いただきました。これからはチタンに対しての理解を深め活用を考えてみたいと思います。
9月 10日 常任幹事会 資格制度勉強会 (zoom)
昨年より継続している「建築家資格制度のあり方や今後」を勉強し考える機会として開催しており、今回も職能資格制度委員会の内野委員長にレクチャーいただきました。まず基本情報を共有した後に意見交換を行いました。登録建築家制度については開始以後18年が経過しているもののJIA内において当初の意義や目的が充分共有できていない現状に鑑み今後JIA全体の議論の場を設けていく事になります。皆さんも積極的に協議に参加していただけますようお願いいたします。
9月 13日 支部オンライン配信実施検討会 (zoom)
コロナ禍でのオンライン化が進んでいる状況下にあり、withコロナ社会においては完全オンラインやハイブリッドでライブ配信していく事も求められています。そのため、支部ではオンライン配信機器を購入し例えば建築家会館やJIA館から配信できるように準備を進めています。早ければ本年10月には実用可能な体制を整え徐々に頻度を高めていく事が出来ればと考えています。オンライン化の有効性を学習した各会議体の事業において積極的な活用をお待ちしています。
9月 14日 職能・資格制度、建築家資格制度実務 合同委員会 (zoom)
制度に係る規則類が改定され各種マニュアルの改定作業の最終打合せです。本年度も10月に入ると登録建築家の更新や新規登録受付が始まり、それに間に合うように改定手続きを進めています。皆さま制度の意義を再確認いただき積極的に登録いただきますようお願いいたします。
9月 17日 2050カーボンニュートラル・支部長意見交換会 (zoom)
政府が2050年カーボンニュートラルを宣言し、建築家職能団体として促進に寄与すべく7月より毎週のように6回の連続セミナーを開催してきました。毎回500名程度の参加者がありその半数以上は一般からの参加者など大変反響が大きい中、今後の展開に向けて支部長間で意見交換を行いました。6回の開催とも全国環境会議が主管してきましたが今後は全国の支部や他の全国会議にもセミナーの企画をお願いし視点を変えた連続セミナー第2シリーズが今秋予定されています。
9月 17日 第11回JIAオンライン技術セミナー (zoom)
様々な災害が頻発する中BCP(事業継続計画)対策の必要性が増しています。今回のセミナーでは「BCP(事業継続計画)からみた重要施設の安全対策」と題し、能美防災(株)様にレクチャーいただきました。建築災害では火災被害が多く、なかでも電気火災が多いとのデータが示されています。電気・通信系統のトラブルによる公共的施設の火災被害も多発しており大きな社会的ダメージにも発展しています。能美防災さんでは災害リスクを軽減するよう火災の早期検知システム設備を積極的に推進しています。建築設計において危機管理対策の重要性について再認識させていただきました。
9月 22日 職能・資格制度委員会 (zoom)
登録建築家制度の今後のあり方を考える議論が継続しています。これは言うまでもなくJIA全体の課題です。今後、理事会においてオーソライズされた議論の場の発足にむけて準備が進んでいます。
9月 29日 茨城地域会 定例会 (zoom)
茨城地域会よりお招きをいただき定例会にお邪魔いたしました。定例会冒頭には支部活動方針や計画についてお話しする機会をいただき、重点課題として位置付け常任幹事会内で進めている6つのWG活動状況を報告いたしました。地域会との交流を通して情報や意思を共有することは会の活性化にとても有効であると考えます。他の地域会におかれましても、お誘いいただけましたら是非お邪魔致したいと思います。
9月 30日 城東地域会 オンライン講演会 (zoom)
オンライン活動を続けている城東地域会主催の講演会に参加いたしました。千葉大学教授の安森亮雄先生をお招きし「風景と居場所を創造する」~地域の素材・産業・キャンパスを通して~と題しご講演いただきました。先生が取り組んできた地域のリサーチを通して地域における建築を類型化し、建築素材としての大谷石建築から墨田の地場産業そして千葉大キャンパスづくりに至るプロジェクト事例をご紹介いただきました。地域の生業と営みを映し出す建築を考察し今後のあり方を考える機会に触れ、とても勉強になりました。
以上、ご報告いたします。