支部長Report
2022年5月号
いよいよ私が報告する支部長レポートの最終号となりました。
毎月、一会員として、また支部長として関わったトピックをレポートさせていただきました。これは支部会員の皆様に本部・支部の情報共有を目的にスタートいたしましたが、振り返るとレポート作成にあたり、そのトピックにおいて私自身認識を新たにしたり、考えたりする貴重な機会ともなったのが正直なところです。大変稚拙なレポートではありましたが、毎月ご覧いただきました皆様ありがとうございました。
既にご案内の通り6月をもって私は支部長職を退任いたします。日常の設計業務と支部長職と大変忙しい2年間であったというのは言うまでもありませんが、多くの方々と触れ合い勉強する多くの機会にも恵まれました。私事ですが、これらは私自身が人として、建築家として大いに成長する機会となったと実感しており、本当に良い機会をいただいたと感謝しております。
コロナ禍というイレギュラーな2年間でしたが、役員の皆様、会員の皆様のご理解ご協力があってこそ本日を迎えることが出来ましたこと皆様に厚く御礼申し上げます。
今後もより一層、JIAの価値創造を推進し、社会に認められるJIA、社会に求められる建築家としてご活躍されますことをご祈念申し上げ、最後の言葉といたします。
2年間、ありがとうございました。
2022年6月 1日
関東甲信越支部 支部長 慶野正司
5月 10日 建築家資格制度等に係る準備WG (zoom)
昨年8月理事会において、なかなか当初の目標通りに推移していない登録建築家制度について再検証しようと(仮称)建築家資格制度検討委員会の立ち上げに向けて準備WGが組織され検討を重ねて参りました。制度はそもそも社会に対する建築家職能の可視化が大命題ですが、そのWGの議論経過においてJIAとして建築家職能を見つめ直し制度を再構築するための原則論的議論が必要であるという事に意見が収束しました。そして、そんなWG議論を整理し次回理事会に報告いたします。全会員規模の具体的議論は2022年度に本格化することになる見込みです。JIAにおいては極めて重要な課題です。是非とも皆さまの積極的な議論参加を宜しくお願いします。
5月 14日 第31 回 J I A 東京都学生卒業設計コンクール2022 (ハイブリッド)
31回目となるJIA東京都学生卒業設計コンクールが共立女子大学神田一橋キャンパスをお借りしてハイブリッド形式で開催しました。今年は審査委員長に渡辺真理氏、副委員長に工藤和美氏、ほか山田憲明氏、原田麻魚氏、川島範久氏と学生もメディアでよく目にする審査員の皆さまであり、参加学生のプレゼンもより一層熱が入ったものと思います。力作ぞろいの作品の中から審査結果は金賞に渕野剛史君(東京工業大学)以下各賞が決定しました。学生時代の集大成となる卒業設計は後の建築家人生にも影響するものであり、今後この成果を活かして益々活躍されることを期待しています。
5月 18日 支部通常総会 (zoomライブ配信)
2022年度支部通常総会を建築家会館から会員へのライブ配信で開催しました。昨年は完全オンライン開催でしたが、今年は一歩進み支部で購入したオンライン配信機材を使ってのライブ配信でした。オンライン参加は60名ほどですが、全ての議案に対し事前表決(オンライン+書面)いただき可決されていましたが、当日の参加者からもご意見、ご質問をいただく貴重な機会となりました。今後の総会の開催方法も検討されるなか、一つの成果として認識されたものと思います。
5月 18日 会員集会 (zoomライブ配信)
総会終了後に会員集会を開催しました。年に何回もない全会員が集い、今ある課題共有や意見交換、親睦を目的とした貴重な機会であり、総会同様にライブ配信しました。来賓に六鹿会長、佐藤新会長をお招きし、六鹿会長には「6年間を振り返って」、佐藤新会長には抱負を語っていただきました。参加会員にはお二人のスピーチによりJIAの動向をより身近にしていただけたものと思います。また、後半には情報提供としてJIAが支援している「知的生産者選定支援機構」について解説いただきました。建築家職能を適切に社会に活かしていくことを目指して、公共の発注者支援の必要性や、それに伴い課題である会計法や自治法改正についてレクチャーいただきました。残念ながら総会終了後、恒例の懇親会は開催できませんが、今後企画される親睦の機会を楽しみにしています。
5月 26日 正副会長会議 (zoom)
5月 30日 教育委員会(zoom)
教育委員会ではJIAの教育コンテンツを一元化しJIAスクールとして発信し、JIAのプレゼンスを高めることをミッションの一つとしています。認定プログラムに認定されると自動的にJIAスクールの冠がつくシステムは確立していますが、未だ周知に至っていません。委員会では、まず全国各地の教育的事業の現況を把握するため各支部所属委員の協力の下、一覧表を作成しました。今後は、その中でCPD申請および認定プログラム申請していない事業をピックアップし申請を促し、コンテンツの充実を目指しています。各地の活動体のご理解とご協力をお願いいたします。
5月 31日 理事会前勉強会 (集合)
今回の勉強会は、小坂 幹氏(日本設計)をお招きし「建築家の発想の広がりと仕事の可能性」のテーマでご講演いただきました。「図面を書かない設計事務所の職能」の話から始まり、デザインディレクションという聞きなれない言葉ですが、PMなどの調和調整型職能に加えデザインビジョンを持って臨むデザインディレクターの役割を建築家の重要な職能として位置付けています。今まで取り組んでこられた各地のプロジェクト事例をご紹介いただきながらその意義と今後についてレクチャーいただきました。正に今後社会的にも確立していかなければならない職域であると感銘を受けました。
5月 31日 第289回理事会 (集合)
6月29日総会を目前にし、事実上2021年度最後の理事会です。入退会承認後の正会員数は3,303名とここ一年で86名の減少となりました。毎年3%程度の会員減少には変わりありません。一方、学生会員は昨年以降増加傾向にあり将来のJIAを担う人材としてJIAの価値を共有していきたいと思います。審議事項は2021年度活動報告と決算報告が主題です。決算では、コロナ禍により多くの繰越金が本部、支部、地域会にあることが報告されましたが、今後の会員減少対策や活動拡大を見越して積立金とするなど効果的な運用が審議承認されました。また様々な報告事項の中で、10月開催のJIA沖縄大会(全国大会)の準備も着々と進んでおり、是非多くの会員の皆様にお越しいただきたいと力強く発信されました。7月に登録開始です。多くの皆さんのご参加をお願いいたします。
そして理事会後には恒例の懇親会を開催し、たまにしか会えない理事各位との懇談は理事会では話しにくい話題や情報交換など、とても有意義な時間となりました。
以上、ご報告いたします。
2年間、会員の皆様には大変お世話になり、ありがとうございました。
(完)