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さいたまトリエンナーレ2016 イベント

タイムチューブを創ろう
~目に見えるみんなの記憶と未来への記憶づくり~

建築家と一緒に紙の筒を使って、新しい空間をつくっていきます。
子どもから大人まで、すきな時間に参加が出来ます。
自分だけの空間を作ってみませんか?

今年9月24日(土)より12月11日(日)までの79日間、「未来を発見!」をテーマに、さいたま市内にて国際芸術祭「さいたまトリエンナーレ2016」が開催されます。「鑑賞するだけでなく、共につくる、参加する」この芸術祭の中で、JIA埼玉も上記内容にてイベントを催します。皆様お誘い合わせのうえ、ぜひお気軽にご来場・ご参加下さい。あわせて別所沼会館では「新木場木まつり2016秋」を10月9日に開催致します。あわせておたちより下さい。

イベント詳細

日時 2016年10月
8日(土)、9日(日)、10日(祝)
10:00~17:00 のうち参加時間は自由
最終日は15:00まで

※ 最終日は13:30までとし、13:30~15:00は、イベント開催(チューブの合体)を予定しております。
場所 別所沼公園ヒアシンスハウス付近(さいたま市南区別所4丁目)
参加費 無料
同時開催 新木場木まつり2016秋
基調講演「堀口捨巳の思想と表現」
パネルディスカッション「インフィル、木材、そして総合芸術」
2016年10月9日 16:00~20:00 別所沼会館ヘリテージ1F大会議室
詳しくはこちら
  • 紙管の中のトンネルを通って遊ぶことができます。
  • 小さいお子様でも楽しめる立体模型製作コーナーもあります。
  • 写真家の浅見俊哉氏とのコラボレーション企画としてインスタレーションにも参加できます。
注意事項
※ お子さんを遊ばせる場合は、保護者の方は目を離さないで下さい。
※ 悪天候によりイベントを中止する場合があります。(晴れたらイベントは再開致します。)

お問い合わせはJIA埼玉事務局まで

さいたまトリエンナーレ2016について

※詳細については下記公式HPをご覧下さい。

さいたまトリエンナーレ2016:公式HP(外部リンク)
https://saitamatriennale.jp/

イベントを終えて:開催報告

今年、さいたま市で開催された「さいたまトリエンナーレ2016」、この芸術祭にJIA埼玉はワークショップ・イベント「タイムチューブを創ろう」で参加しました。10/8(土)・9(日)・10(祝)の3連休、会場は、浦和の別所沼公園内ヒアシンスハウス前です。

「タイムチューブとは?」という質問が多く寄せられましたが、今回は、写真作家の浅見俊哉さん、衣装家の田村香織さんとのコラボーレーション企画として、「時間を布地に記録する」試みと「チューブ(=紙管)による空間づくり」の掛け算で「アートと建築の融合」を目指しました。

また、この「空間づくり」については、昨年2015年7月3日に開いた「第1回ワーキング会議」から計8回の会議で、紆余曲折、改善を重ね、「紙管+ペットボトル」のシステムフレームに昇華させていきました。

開催の様子を動画にしました!

▼ 初日の様子:
2016年10月8日(土)10:00~17:00

初日は、あいにくの空模様から。

まずは、紙管200本とペットボトル400個を搬入。

今回の紙管は、500ml角型ペットボトルがぴったりはまる、70φ×1.84m、厚さ4mm。軽いのにかなり丈夫です。

搬入終わりに、ぽつぽつ雨が。

急ぎ持参のタープを張って、テーブルも用意。

準備もほどほどに、
10時よりイベントをスタート。

早速興味を持った小学生が参加してくれました。お母さんは隣で(開催中の)妹さんの運動会で走っているそうです。

紙管接合部の「ジョイントボール」は組立式の正12面体。今回このために開発しました。

レーザーカッターで切り抜いた五角形のMDF板(*1)を立体パズルのように組んで、結束バンドで1面ずつ繋いだら、ペットボトルのキャップをハンド・リベッターで留め付けます。

1個作るのに約30分、
これを120個も作ります。

*1)レーザーカッターで切り抜いた、120個分の五角形MDF板は、長野県の佐々木さんが作ってきてくれました。

実はこのジョイントが出来上がるまでにはいろいろなドラマがあったのですが、私(村田)がビックサイトの「Maker Fair Tokyo 2016」で偶然にもペットボトルジョイントに遭遇し、お声がけしたのが長野県に住む佐々木さんでした。

彼は展示品である3Dプリンターを使ったジョイントを低コストで量産出来るようにレーザーカッターを駆使して試作品を開発し、12面体の製作を引き受けて頂きました。デザイン的にも面白いものになっているので、子どもたちも夢中になれるようです。

公園を散歩中の親子さんに声をかけ、ジョイントボールの作成開始。

徐々に人も集まって、皆さん夢中で作ってくれています。

一方、写真家の浅見俊哉さんチームも作業開始。浅見さんたちとのコラボ企画「Sunlight Flag Project 2016」も順調に楽しんでもらっています。

まずは、皆さんに思い出の品や、ここで見つけたものを拾ってきてもらって、薬品に漬けた布の上に置きます。緑色の布は、感光液をしみこませています。光が当たったところが青くなっていきます。

太陽が強いと15分位、この日は曇りなので1時間位放置し、水洗いするときれいな紺色になります。これは「青焼きの原理」と同じで、太陽光で陰を焼付ける、写真の古典的技法「サイアノタイプ」を応用しています。

それぞれ思い出の品を布に並べ、焼き付けています。

ところが、開始早々に雨。だんだん強まる雨脚にスタッフはびしょ濡れになりながらも、看板となるフレームを組み立てました。が、この雨ではお客さんも来ないし……やむなく近くの別所沼会館に避難しました。

館内に紙管を運んで、
地味な室内作業へ。

紙管やペットボトルの孔開けといった地道な作業は、JIA埼玉個人協力会員の皆さんが担当してくれました。

そして、ランチ。

午後になってようやく雨も上がり、イベントを再開。組み立ても再開。

浅見さんチームの写真インスタレーション「サンライトフラッグ」も見事に完成。

紙管の組み立てもスムーズに進み、増殖しています。

お客さんも集まり、ジョイントボールも順調に量産されていきました。

初日の最後は、
こんな感じになりました。

明日、明後日と、
イベントは続きます。

夜はヒアシンスハウスで泊まり込みの警備です。

▼ 2日目の様子:
2016年10月9日(日)10:00~17:00

またも朝から雨。

室内でジョイントボールと孔開け作業をこなしていきます。

この日は11時ごろから雨が上がり、徐々に公園にも人が増えていきました。

人が増えてきたので、紙管のフレームの中に壁紙を敷いてジョイントボールづくりに入りました。

こちらでも、子どもも大人も夢中になってしまいます。

ジョイントボール組立も一段落し、参加者も紙管組み立てに挑戦しました。

ジョイント部分にペットボトルの付いた紙管をくるくると回してはめていきます。

正四面体のピラミッドの様なものは、比較的すぐに出来ますが、この先につなげて行くのはかなりバランスが必要なようです。

レコード盤も持ち出してBGMが気持ちをのせてくれます。

通りかかりの人や、犬の散歩の方、みんなが興味津々で覗いていってくれます。

イベントがいっぱいのお客さんで盛り上がっているところで、この日は夕方から、別所沼会館にて、JIA埼玉・新木場倶楽部の主催で「新木場木まつり2016秋」を開催いたしました。

パネルディスカッションに続き、「堀口捨己の思想と表現」というタイトルで、東京工業大学名誉教授藤岡洋保先生による講演をしていただきました。

2日目も、夜はヒアシンスハウスで泊まり込みの警備です。

▼ 最終日の様子:
2016年10月10日(祝)10:00~15:00

この日は雨もふらずに、朝から「サンライトフラッグ」作りと紙管の組み立てを皆さんに行ってもらいました。

そして午後は、紙管を組み合わせて、正五角形の家に屋根をかけました。

子どもたちと紙管のトンネル「タイムチューブ」をくぐり抜けて……

自分の作品を探して、その時の時間を思い出してみたり……

完成の乾杯をみんなで行いました。

今回の「サンライトフラッグ」は、記念として、皆さんに持ち帰っていただきました。(紙管とジョイントは11月のイベントでも活躍します。)

イベントを通して、建築家やアーチストと市民の方々とが 一緒にものづくりをすることで、少しお互いの距離が近くなり、そして子どもが夢中で ものづくりをすることが出来る場を提供できたと思います。

また、JIA埼玉スタッフもいろいろなジャンルの方々と出会う事ができ、一緒に目的を達成することで、イベントが終わっても一生の絆を残すことができました。

もう一つ分かったことは、普段PCに向かって図面を書いている我々が、自分たちの自らの手で空間を作っていくことが、いかに難しく大変なことかと思い知らされるとともに、我々の図面がいかに多くの努力の上に成り立っていることをあらためて感じ、仕事の重みを感じることとなりました。

ご来場いただきました皆様、ご協力頂きました皆様には感謝を申し上げます。

JIA埼玉

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