JIA埼玉 空間デザイン
ワークショップ 2023
「わたしたち」の
空間をつくろう!
~竹と土のドームづくり体験~
完成した空間の中で
音楽を聴いたり
お茶を飲んだり
おしゃべりをして
たのしく過ごそう!
イベント
10/7 sat.-10/8 sun.
展示・体験
10/8 sun.-10/22 sun.
場所:別所沼公園 ヒアシンスハウス前
事前申し込みあり
参加費無料!
3日間のプログラムですが
部分的な参加もできます!
※お申込み締切を延長しました!
世の中には災害や戦争、貧困により住まいを持つことでさえできない人がいる中、私たちは便利に当たり前のように住まいを持ち、暮らしています。
古来私たちは身近にある材料を工夫して、外敵や暑さ寒さから身を守り、みんなで集う空間を生み出してきました。
1つの大きなドームを作ります。
埼玉県内の竹・荒木
田土を使用いたします。
のこぎりやドリル、
コテなどの建築の道具を使います。
使い方はスタッフがやさしく指導いたします。
ドーム完成後は、
フルートのミニコンサートを
予定しています。
お楽しみに。
イベント詳細
開催日程・ スケジュール |
チラシの表記に「展示・体験 10/8 Sat.-」とありますが「10/8 Sun.-」の誤りです。この場で訂正させていただきます。 2023年10月7日(土)/10月8日(日)~10月22日(日)▼ 7日(土) (1) 10:30~12:30 ≫ 班分け・説明、竹割、穴あけ、紐準備 (2) 13:30~16:00 ≫ 竹ドーム組み立て、竹・紐下地づくり、窓づくり ▼ 8日(日) (3) 10:30~12:30 ≫ 土混ぜ、土壁塗り (4) 13:30~16:00 ≫ 土壁塗り、飾りつけ、仕上 16:00~18:00 ≫ ドーム完成(音楽鑑賞・お茶会) ▼ 9日(月・祝)~22日(日) 展示体験(いつでも見ることができます) ▼ 22日(日) (5) 10:30~15:00 ≫ ドーム取り壊し ※集合は開催時間の10分前となります。 |
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悪天候の場合 |
(1)(2) 7日(土)→ 8日(日) (3)(4) 8日(日)→ 9日(月・祝) (5) 22日(日)→ 28日(土)に延期予定 変更する場合は10/6(金)10:00までにメールにて通知いたします。 |
開催場所 |
さいたま市営 別所沼公園 ヒアシンスハウス前 埼玉県さいたま市南区別所4丁目12-10 |
対象 |
どなたでも参加できます。 小学生~高校生の方が楽しめるイベントとなっています。 未就学児は保護者同伴でお申し込みください。 (1)~(5) のイベントすべて参加の方が優先となりますが、 (1)(2)(3)(4)(5) いずれかの申込も可能です。 定員30名 申し込み先着順です |
お申込み |
申込締切: 10/6(金)13:00まで ※締切を延長しました。 応募フォームに沿って必要事項をご記入ください。 追ってE-mailにてご連絡いたします。 ※応募の際は下記項目「注意事項」を必ずお読みください。 ※応募後にキャンセルされる場合は、必ずメールにてご連絡ください。 ※キャンセル連絡先:y_murata1973@yahoo.co.jp |
参加費 | 無料! |
持ち物 |
汚れてもよい服装・靴(とくに土混ぜは足を使って混ぜます) タオル、雨具 |
注意事項 |
※必ずお読みください ▼ お申込み・キャンセルについて
▼ その他について
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問い合わせ先 |
JIA埼玉 空間デザインWG 村田 TEL:048-651-5104 E-mail:y_murata1973@yahoo.co.jp |
主催 |
JIA埼玉(日本建築家協会関東甲信越支部埼玉地域会) HP:https://www.jia-kanto.org/saitama/ |
協力 |
白岡吹奏楽団有志 さいたま国際芸術祭2023応援プログラム 「野良の藝術2023」関連事業(主催:社会芸術/ユニット・ウルス) |
参考 |
スタードーム www.stardome.jp |
イベントを終えて:開催報告
▼ 今年は土壁づくり!
今年は、3年に一度の「さいたま国際芸術祭」の年。
その応援プログラムとして、JIA埼玉ではワークショップ(WS)イベントを開催しました。
昨年の 竹の骨組みスタードーム の経験を踏まえ、今年は「土壁づくり」に挑戦です。
使う土は、深谷の「荒木田土(あらきだつち)」。
水とこねると、よい粘土になります。
土を塗りつける「下地」には「すだれ」を使います。
本来であれば、下地には「竹小舞(たけこまい)」と呼ばれる、竹を格子状に組んだものをつくって使いますが、今回はその工程を省き、手軽さを優先しました。
▼ ものつくり大学とコラボ!
また、今回のイベントでは、埼玉県行田市にある「ものつくり大学」とコラボレーション!
学生のみなさんには、卒業制作の一環として、プロジェクトに参加してもらいました。
まずは、ものつくり大学で試作。
ドームの骨組みに「すだれ」をしっかり固定すれば、コテで簡単に土が塗りつけられます!
しかも「コテでやるより、素手のほうが簡単!」と判り、
これなら「子どもたちも楽しめる!」と確信しました。
しっかり乾燥させれば、長持ちもします。
▼ 応募者10名…でも!
今回のイベントは「1つのドームをみんなでつくる」企画にしたため「事前予約制」を採りました。
ところが、イベント1週間前になっても予約は数人しかおらず、
最終的には10名程度の予約者で、定員30名には程遠く…
どうなることかと思いました。
しかし「ものつくり大学」の学生のみなさん、JIA埼玉「学生の会@joint」のみなさん、大勢の方々の助けもあって、今回も無事イベント開催を迎えることができました。
▼ 10/7(土)イベント初日
竹に穴をあけ、組み立てるイベントです。
計画では、昨年の特大ドーム から、さらにビッグな、1.5倍サイズ!
ドームの直系は、8.6m!
高さも、4.3m!
しかし、
組み立て作業がはじまり、徐々にその姿が現れてくると…
!!!!ッ
これが想像以上に大きく…
こんな巨大ドームを「細い竹」の骨組みだけで組んでいくのは…
これまで以上の「困難」がありました。
これまでは「なんとなく」組んでいけば「なんとか」完成していました。
しかし今回は、なかなかそうは… …うまくいきません…!
なんとなく、だけでは「なんとか」ならない… …かも、
と、困惑する空気が流れはじめる中、しかし、学生のみなさんが設計図を見返し、見返し、知恵をふりしぼって打開策を見つけ、ついに巨大ドームの骨組みは「なんとか」今回も完成に漕ぎつけました。(学生のみなさん、頼もしぃ!)
そして完成した骨組みに「すだれ」やカーテンをつけて、初日は終了。
夜は、定番の反省会です。
ドームの中で、会員、学生、みなさん、しっかり交流が生まれました!
▼ 10/8(日)イベント2日目
2日目は、いよいよ土壁を塗ります。
まずは、土を混ぜるための「大きなフネ」をブルーシートでつくり、
その中に「荒木田土」と水、藁(わら)をいれて、「足で」こねます。
子どもたちには裸足(はだし)になってもらい、みんなでふみふみ。
踏むたびに、土の気持ちよい感触が伝わってきます。
大人も童心に帰って、どろんこあそび。
みんな夢中です。
* * *
しっかりこねたら、ドームの「すだれ」に塗りつけます。
みんなでペタペタ、手のひらで、コテを使って、泥塗りです。
あっちでペタペタ、こっちでペタペタ、子どもも大人も、楽しくて真剣です。
ドームの上の方、手の届かない「天蓋」部分には
カーテンやパネルに絵を描いて
これで覆っていきます。
夕方4時頃、ついにドームが完成しました!
こ、これは、大きい!
さすが、去年の1.5倍です!!
今回は、完成後のお楽しみ企画として、フルートの演奏会をドーム内で催しました。
ドーム内にたゆたう、さわやかなフルートの音色に
子どもたちもすっかり聴き入っている様子でした。
* * *
フルートの演奏会が終わって、最後に記念撮影。
2日目が無事終了しました。
▼ 10/8(日)~2週間の展示期間~
今回、WS初の試みとして、2週間の展示期間を設けました。
2日間でつくったドームを、2日目終了直後から2週間のあいだ、この場所に展示し、できるだけたくさんの方々に自由に見てもらおうと、そういう試みです。
…が、
なんと、2日目の終了直後から、雨が降ってきました。
土が流れ出ないか、心配です。
そして翌日、
案の定、流れ出ていました…
土が流れて「すだれ」や竹がむき出しです。
安全を考慮し、また近隣の方々からご心配の声もいただき、以降、ドームの内部は「立入禁止」となりました。…そして、その後ドームは、日に日に土が流れ出し、竹も弱りきって、2週間が経つ頃には、屋根もすっかり垂れ落ちて、原型をとどめてはいませんでした。
▼ 10/22(日)イベント最終日
悪夢の雨から2週間、
展示期間も最終日を迎え、いよいよドームの「解体イベント」です!
壊し方を、いろいろ考えます。
まずは、天蓋の中央におもりを乗せて「耐えられるか?」を確認(……しようと、当初は考えていたのですが、乗せる前からすでに「つぶれて」しまっていては……これはなんとも、確認の)しようがありません!
次は、ハンマーです。
ハンマーで、土壁を、たたき壊します。
と、これが思いのほか、子どもたちに「大ウケ」で…
とにかく楽しそうに、たたいています。
たたいて、たたいて、たたき続けて、くたくたになるまで、土壁を壊しまくります。
そうこうするうちに、
少しずつドームの向こう、
ドームの後方に「ヒアシンスハウス」が見えはじめ…
最後は、土をかき集め、竹を回収し…
きれいに清掃、イベント終了です。
みなさん、おつかれさまでした!
▼ イベントを終えて
今回のWSも、おかげさまで、イベントとして大いに盛り上がり、
とても楽しい、思い出深い、数日間になりました。
しかし反省点もあります。
●とにかく今回のドームは、これまで以上に「大き過ぎた」ということ。
●骨組みを、現場合わせで組み立てるのは、とても大変だった。
●竹が、土の重みでひしゃげ、その都度、補強のつっかえ棒が必要になった。
●2週間でさえ、形を維持できなかった。
どれも、これまでのサイズ感では問題にならずにいました。しかし、今回は、これまでと違い、想像以上に大変でした。しっかり計算し、裏付けを取った設計をしないと、形すら、とどめることが叶いません。つまりは、我々建築家がおこなう「設計」や「構造計算」が重要になってくる、と、改めて確信した次第です。
最後に、ご協力くださった学生スタッフと「ヒアシンスハウスの会」のみなさん、公園事務所のみなさん、そしてご応募ご参加くださったみなさんに、深く、感謝とお礼申し上げます。すてきな時間を本当にありがとうございました!