1990年バブル崩壊が起こり、2004年財政赤字962兆6010億円、年金未納率36.6%、終身雇用制度の見直しなどの経済的かつ国政的な減退がおこっている日本は、国家が我々の生活を保障してくれる時代がおわり、これからは個人責任における選択によって生活の安全を確保しなければならない。
つまり既存の居住形態における生活環境では、このような社会背景において良好な生活を営むことが困難になってきつつあり、経済的な視点が重要になっている。
本プロジェクトは手法として居住形態価格を用い、新たな居住形態を提案するものである。
居住形態価格とは、共に住む人々の生きていく上で関わってくる全ての支出と収入の合計を、共に住まう人数で割った金額である
国家という存在から今のうちにお金をとれるだけとり、家内労働を世帯内で収める。つまり働かないでもらえる収入を増やし、家事や介護などを同居人が行うことによって支出を減らし、居住形態価格を安くする。お金を貯えて来る未来に備えようというものであり、経済コミュニティを形成し人々が集まり生きていくことを援護するシステムである。
決して国家に頼ろうというものではなく、国家が破綻しようと新しい制度が出来ようと、本プロジェクトの個人間の選択による結びつきは揺らぐ事なく成立し続けるだろう。
現在抱える都市問題、少子高齢化問題、年金破綻、建て替え問題、家族問題全てを背負えるだけの強いシステムであると考えている。
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