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東京都有明地区公営葬斎場の設計 〜水空間を活用した火葬場の提案〜  


氏 名 長坂悠司
 所 属 日本大学大学院 理工学研究科 海洋建築工学専攻
 研究室 坪山幸王研究室
   
 作品概要

これまでの火葬場は近代化の流れの中、終末処理施設として扱われ人々から火葬を行う場とその行為に対して嫌悪感と偏見をもたれてきたが、現在多くの火葬場でこれまでのイメージを払拭すべく精神的な儀式の場として建て替えが進められている。しかしながら大都市における火葬場は都市の終末処理施設としての色合いがいまだ強く必要な機能だけを詰め込んだ建物となっている。一方、日本の首都であり、最大の人口を抱える東京23区の火葬場は全国的に見ても10万人あたりの火葬炉が1.24基と少なく、また公営斎場2ヶ所、民間斎場7ヶ所と極めて高い民間依存率であるため、公営の火葬場の建設が必要である。そこで、本計画では人口の増加が目立つ東京港周辺と東京中心部を対象エリアとし、有明貯木場跡埋立地北端に水辺環境を取り入れた都営葬祭場として計画・設計するものである。さらに需要が高まっている海洋散骨に対応する施設を取り入れるものとする。

設計コンセプト
死者を送り出す儀式の場であることを象徴すべく、各部門を切り離しシーンの転換を明確にする。部門ごとに円弧の外部通路で囲い平面的に奥行きをまし日常空間との距離をつくり出す。また円弧状の外部通路は、周囲の高い建物からの視線をさえぎり、会葬者には臨海部の大きく開けた空だけを視界に入れることが出来る。また部門ごとの特性に合わせ、水辺と関わりをつくるり、水辺とのかかわりに向かない部門では内側に水面をつくり葬送空間の演出を図る。

 
(PDFファイル 512KB)
 プロフィール
1980年8月 東京都葛飾区生まれ
2001年4月 日本大学理工学部海洋建築工学科坪山研究室 入室
2003年3月 千葉県建築4会卒業設計展「岩船葬斎場の設計〜採石場跡を利用した葬斎場+火葬場+納骨堂の提案〜」奨励賞
2004年8月 日本建築学会設計競技「建築の転生・都市の転生」佳作
2005年3月 日本大学大学院理工学研究科海洋建築工学専攻 修了
現在、MINA新建築研究所に勤務






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Copyright (C)The Japan Institute of Architects Kanto-Koshinetsu Chapter 2005
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