● 氏 名 |
飴野 りつ子 |
● 所 属 |
東京理科大学大学院 理工学研究科建築学専攻 |
● 研究室 |
小嶋研究室 |
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● 作品概要
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「島」という言葉の響きにはどこかしら、私たちに幸福な夢を与える。
物理的に島であれば、それは果たして「島」なのだろうか。
本設計では東京にある埋め立て地を島と改めて認識し、見直すと共に、「島」のイメージを形づくるものをとらえ、東京に「島」の風景を設計することを目的とした。
設計
「島」の風景に対する心地よさの要素は様々な主観的なものから成るが、その不可欠な要素の一つ、「広がっていること」を取り上げた。それはただ「広い」ということではなく、周りとのゆるやかな移り変わりや、空間や風景がゆらぐことで得られる。東京都江東区若洲という島を敷地に、ラグーンや丘を作り、海と大地と空をゆるやかにつなげ、風景に奥行きを与える。さらにここに様々な人が集まれるようなプログラムを用意し、各々のプログラムに関して、ひとつひとつを切り離し、外を介してゆるやかに繋げる。それらは近い場所だけではなく、遠くにも影響を与え合い、互いに関係を作りながら存在してゆく。そうやって全てのものの配置は、全て必然的な距離でバランスを保ちながら、ぱらぱらと草原に散らばっていく。
まとめ
本設計では、島という言葉から直訳した方法では実現できない空気感を生むことのできる、建築とランドスケープのひとつの在り方を追求した。建築と土木、近い場所と遠い場所を何十回も行き来することによって出来た風景は明らかにこの島独自の風景である。 |
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(PDFファイル 988KB) |
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