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 スゴーカレン族村落 ファイナムカオ(チェンマイ、タイ)における
 関東学院サービスラーニングセンター計画を通じた自立的で継続的な交流の在り方の研究
 氏  名 大田 真人
 所  属 関東学院大学大学院 工学研究科建築学専攻
 研究室 湯澤正信研究室
   
 作品概要 

 タイ、チェンマイより南に170km、スゴーカレン族村落ファイナムカオがある。そこには、学校に通えない子どもたちに、教育を与えることを目的に創設された教会寮がある。そこには男女160人の幼稚園から高校生までの子どもたちが集団で生活し、学校に通っている。関東学院は14年に渡り、支援活動を継続し、行ってきた。2006年8月、体験から奉仕精神を学ぶための施設、関東学院サービスラーニングセンターが建設される。
文化、言葉、生活習慣の異なる人々が出会う時、協力し生きることとは何か。そこで生み出される将来とは何かを模索する。そこには生活している人々がいる。彼らの思いがある。そして、私たちもいる。決して一つの尺度で行動してはいけない。共に悩み、苦しみ、喜び合いながら答えを導き出していくだろう。この建物はその試行錯誤を行う場である。

 この場での体験を通じて、生活している人々と訪問者とが、生活を見つめ、生活を共にし、交流し合い、相互理解や自立性を高めていく。そして、対等な関係性が作られていく。ここでは、様々な世代の人々が対等な立場でこの場に参加し、技術や情報交換など交流を通じて相互学習をする関係性と場所を作り上げていく。そして、相互扶助の関係を築いていく場となる。

 この場は時に、学習の場や、経験を蓄積する場となり、話し合いの場となり、育てる場となったりする。様々な要求に対し、建築はそのものの表情や質を変えながら、活動を受け止め、促していく。この試行錯誤しながら使い方を発見していく。その過程でお互いの関係性を理解していく。その様はお互いの関係性そのものを示すかのように、人と建築が風景を作る。それは自立した風景であり、継続した風景でもある。

 そして共に協力し合い、将来を築き上げていく、その試行錯誤の過程こそが、自立的で継続的な交流の在り方であり、両者が向き合おうとする行為そのものが交流である。この場を通じた試行錯誤は必要不可欠な行為である。

彼らと共に歩むために。
  (PDFファイル 1.1MB)
 プロフィール
1980 2004年 関東学院大学工学部建築学科卒業
2003 関東学院大学大学院博士前期課程 湯澤研究室 修了
湯澤建築設計研究所勤務



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Copyright (C)The Japan Institute of Architects Kanto-Koshinetsu Chapter 2006 
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