大学は、創設時期、建学の精神、立地する地域等によって固有の学風があり、その学風を反映したアカデミックプランとキャンパスを有し発展してきた。しかし近年では、少子化により学生数は減少し、各大学は生き残りをかけての対策を模索している。また国立学校設置法案改正により、国立大学の再編・統合が進み2003年10月1日に国立大学20校が10校に統合。更に、公立大学でも統合は進んでいる。
このような社会的背景を受け、各大学はその使命や機能をより一層果たしていくことが急務とされ、従来の各大学・学部等の枠に捉われず、人的・物的資源を最大限に活用し、教育・研究等の充実、特色の強化、基盤の整備等が求められている。そしてそれらを実行する手段として、各大学は再編・統合・連携、または産業界との結びつきを強化し、大学におけるハード・ソフト両面からのオープン化を進めている。このように、21世紀を迎え、社会の中での大学のあり方は、大きな転換期に直面している。
そこで本計画は、2003年10月1日に東京水産大学(現在・東京海洋大学海洋科学部)と東京商船大学(現在・東京海洋大学海洋工学部)の統合に伴い誕生した、東京海洋大学をケースタスディとして統合後の新しい教育・研究及び交流拠点となるキャンパスを計画する。 |