● 作品概要
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駅ビルのリニューアルや,郊外型ショッピングセンターのテーマパーク化等,商業環境の大きな変化の中,多くの駅前中心市街地商店街は危機的状況に陥っている.一方,情報化社会にあり,通信技術の著しい進歩は,自分が世界の何処にいても同じ情報,同じ商品を得ることが出来る環境が整いつつある.現在でも地域に根付き,強い集客力のある商店街が存在しているのも事実である.街にヒューマンスケールの商店街が不要になったのではなく,従来のままでは消費者の生活の中で必要性が感じにくくなってきているのである.日常生活を支え,地域に根ざした中心市街地商店街に求められるものは,まちの個性である.ここでしか手にはいらないもの,ここでしか体験し得ない場をいかに提供するかということであり,
これからは消費者のライフスタイルに合った,地域性を生かした特徴ある商店街が,存在意味を持ちはじめる.
本プロジェクトは、2003年度より芝浦工業大学衣袋研究室にて継続的に行われてきた、埼玉県さいたま市大宮東口北部地区商店街による商店街活性化プロジェクト「宮一サミット」における研究を基に設計与条件を抽出し,今後の大宮東口北部地区商店街活性化についての提案を行うものである。
商店街が、日常の場の一部へと戻ることができたとき、継続的に受け継がれる、かけがえのない空間となる。 |