内藤 純
所 属
工学院大学大学院 工学系専攻科建築学専攻
研究室
澤岡研究室
作品概要
『建築に都市を内包する』
この言葉の魅力に取り付かれて以来、作品を作りながら自分なりに答えを探ってきた。この研究も、都市という抽象的で捉えようのないもの、さらにはその魅力というものを少しでも説明したいがために行ったものである。
まず、都市で用いられる『街路』という言葉を建築内部で用いた例を分析することで、そのきっかけを求めた。
その中でも、『地』と『図』の都市構造の関係性をメタファーに建築が作られているものがあった。
このような建築作品の特徴として、『地』の空間は、『図』と明確な違いを保つことで部屋と部屋をつなぐという緩衡帯の役割を持ちつつも、活動が溢れているという、両義性を獲得した空間が実現されていた。
『地』という空間を表の空間にすることが、実際にできているのだから、都市の中で、同じように『地』と『図』の関係性を持ち、『地』が裏となっている場所があれば、それを表に変換することができるのではないだろうか。
こういった流れで、計画されたものは、結果的に都市と建築の中間の構築物が出来上がったと思う。
ここに、『建築に都市を内包する』に対するひとつの解答を見出すことができたと考える。
プロファイル
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