浜川 匠 (ハマカワ ショウ)
所 属
関東学院大学大学院 工学研究科建築学専攻
研究室
湯澤正信研究室
作品概要
日本の都心部には多くの「中小ビル」と呼ばれる建物が存在する。各々のビルは統一感、景観というものを全く無視しており、バラバラな景観を作り出している。しかし私はこのような中小ビルに大きな可能性を感じると同時に、大きな魅力を感じた。
中小ビルの密集するエリアの選定、分析により中小ビル自体に大きなポテンシャルを秘めていることを明らかにした。そして景観に対して大きく欠落していることや、法律によってできた形状や隙間も日本の固有性として評価して美しいものだとすれば、この固有性を生かした設計こそが日本独自の建築手法として考えられる。私は中小ビルを3つの「連結」という手法を使って再構築する。そしてバラバラな都市の魅力や可能性を引き出して、都市ならではの生活ができる空間を創出する。
「連結手法」は単に「1建物」の改修ではなく「周辺の建物(まち)」との関係で作られる改修の一つである。魅力がないと思われていた老朽化したオフィス街は、連結によりつくられる「生活」という新たな尺度により、既存建物の魅力を最大限に引き出し「まちのコンバージョン」をすることを可能にする。それはまた中小ビルの価値の転換を起こす媒介であると確信している。私は中小ビルこそが日本にしかない日本文化のアイデンティティを形成するものだと信じている。
プロファイル
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