濱口 光
所 属
神奈川大学大学院 工学研究科建築学専攻
研究室
室伏次郎研究室
作品概要
夢を失い崩れつつある社会と人間と建築との関係を考察し、それぞれは矛盾を孕みながらも「相対的関係」「不連続の統一」にあると結論づけ、人間と社会をより良い関係に築き直すために建築は提案されるべきである。
本提案は現実的・具体的な問題から設計提案を行っている。
破壊される環境とアイデンティティのない開発が高齢化の進む街に押し寄せるなか、この状況を批判しつつも好機ととらえ、「都市型の小規模・多機能なグループホーム」を提示することで、急変する地域社会の新旧をつなぐ、新しいコミュニティ形成のための小核を生みだそうと試みている。
人間の社会的生活の基本である「人が離合集散しつつ住み生活する場」となる建築として「独立した個と全体の調和」をコンセプトとし、「の」の字型のプランという単純な構成によって領域「空間の深度」を構築することで、「離れながらつながり、つながりつつも離れている」状態、また「場所の力」を誘起する建築を思考している。
一義的な統一ではなく、混沌のバラバラでもない。人と人、人とモノ、人と社会の関係を建築によって新たに築こうとする提案である。
プロファイル
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