氏 名
藤縄 芳典
所 属
明治大学大学院理工学研究科建築学専攻
研究室
建築計画・設計(木村儀一)研究室
作品概要
1.計画の動機
それまで入浴施設は、身体を清潔に保つ上で、また健康を維持する上で、欠かせないものであった。しかし、現代における目覚しい内風呂の普及により、かつて入浴施設に求めていたものがいとも簡単に自宅で叶うようになった。その中で、「癒し」や「楽しみ」を売りとして、複合化された娯楽施設が誕生した。こうした入浴施設での、従来の概念にとらわれない、機能と入浴空間の関係性を打ち出そうとした。本来、切り離されてきた二者が付随の関係を脱し、融合を成す。
2.プログラムについて
本施設は主として商業ゾーンと入浴ゾーンから成る。商業ゾーンには、コンビニ、カフェ、レストラン、簡易宿泊所を配している。入浴ゾーンには、コンセプト「機能を内包する入浴空間」の実践として、カラオケボックス、プラネタリウム、映画館を内部に配し全体を構成している。商業ゾーンと入浴ゾーンは地下1階にて唯一連結している。
3.デザインについて
躍動感のある空間を、高さを増すごとに迫り来るスラブ、複数ものヴォイド、ストラクチャーにより立体的に演出している。特に、入浴ゾーンにおいては、中央部に据えたシンボリックなコアが空間のアクセントとなり全体を引き立てる。