出展作品一覧

住宅(集合住宅)における囲み空間の構成 
Composition of enclosure space in house (housing complex)

氏名
王 一青
所属
日本工業大学大学院 工学研究科建築学専攻
所属
武田光史研究室

作品概要

 中国の経済開発区における都市化現象と人口流動化に伴う住居環境問題とその改善は、中国における集合住宅計画の大きなテーマとなりつつある。

本研究は、中国古来の文化である風水を集合住宅計画のバックグラウンドとして置いた上で、中国の伝統的な住宅建築( 杭州 )の空間構成を分析応用することで、建築とランドスケープの空間的融合を試みつつ、豊かな住空間を設計することを目的とする。
中国の伝統文化である風水から「囲み空間」を最も重要な空間要素であると捉え、設計対象地である杭州の伝統的な住居の「建物と弄堂と庭」で構成される空間システムを応用し、集合住宅の設計を進めた。全体から細部に至る、幾重にも入れ子状になった「囲み空間」を構成する住環境を作り出すことで、光や風や緑などの自然と融和する居住空間を獲得し、庭園のような環境創生型集合住宅を計画した。
杭州市の住宅特性を反映した景観形成基準を策定した上に、緑と水のエコシステムの展開、人々交流コミュニティインフラの導入、住環境の質の維持、発展に向けたデザイン考えを囲み空間に取り込んで、豊かな集合住宅空間を創出してみた。
「囲み空間」の構成は集合住宅を設計するにあたり、手法としての重要な役割を担うと思われる。この手法の研究を進めそのレベルを高めることで、従来の大規模集合住宅を超えた、住空間の提案が望めると考える。
プロフィール
王 一青
1978年 中国浙江省生まれ
1998年 中国浙江大学インテリアデザイン学科 卒業
2009年 日本工業大学 建築学科 卒業
2009年 日本工業大学大学院 建築学専攻 
       武田研究室 修了
現在  (株)東京日建設計 都市デザイン室勤務
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