100人のまちと1000本の木 -営みの重なりで風景を描く研究 - A town for 100 people and 1000 trees -A study on the landscape with layered interactive activity-
- 田上 直子
- 千葉工業大学
- 石原研究室
対象地は習志野市南口都市計画が進行する谷津農地とした。ここは津田沼駅至近でありながら農業風景が広がる奇跡的場所であり微地形に富んだ魅力的な風景をもつこの場に住宅地開発のマスタープランが描かれ、工事が現実に進行しつつある。この中心地に100人の主人公とその家族のための100軒の家と1000本の樹木を、物語を描くように、風景として描く。そのためにまず100人の顔が具体的にスケッチされ、その生活を小説のように描くことによって想定された。
設計は100ロットを当分に分配することからはじめ、そこに地形の反映、都市計画道路の一部を受け入れ、敷地の譲り合いなど、あたかも100人が話合うように進行する。各々の家は個別のライフスタイルが反映され、同じようで違う、差異と類似のネットワークを形成する。最終的に表現された風景は、すべてがプライベートな場所でありながら、パブリックスペースであるような、懐かしさをもつ。