出展作品一覧

離散ヴォリューム集合体―建築と都市における空間のヌケと連続性による複合建築の計画―

氏名
橋本 光祐
所属
日本工業大学大学院 工学研究科 建築学専攻
所属
武田光史研究室

作品概要

 建築や都市の中に様々なヌケのある空間が存在する。それらは視覚的に抜けているだけでなく、人の行為や移動空間、風景などと連続性を生じていることで、魅力的な空間として捉えることができる。このヌケの空間を今日の高密度化する都市で考えることは重要なことだと考える。密集しあっている多くの建物は容積率が強く意識されており、それらの建物は多くの床面積を獲得できる点では評価できるが、自己完結した建物となってしまい、外部との関係が希薄な壁のような建物になり、都市に対して閉鎖感を生んでしまっている。そこで、本研究では、ヌケのある空間の調査・分析を行い、それらを参照し積極的に導入することで自己完結型の建物で終わるのではなく、都市生活に活気をもたらせる設計プロジェクトに展開する。 

  設計の計画地は、JR京浜東北線大森駅北口の東側にある3つの街区とした。建築空間をつくる上で、不透明な壁はヌケ空間を阻害することから、その壁で囲まれる空間を集めて一塊のもの(ヴォリューム)とし、色彩した大小様々なヴォリュームを3次元空間に離散させ、それらの間に多様なヌケ空間をつくる設計手法を提案した。この手法により、街区と都市の関係を深化させ、陰影に富んだ奥行きのある魅力的な景観をつくり出し、人と建築と都市の間に一体感がある複合建築を構想した。 

プロフィール
橋本 光祐
1985年   福井県生まれ
2008年3月 日本工業大学工学部建築学科 卒業
2010年3月 日本工業大学大学院工学研究科建築学専攻 修了
2010年4月 株式会社 桂設計 勤務
受賞歴
・卒業設計 優秀賞
・イシカワグループ 2008年住宅設計コンペ 入賞
・修士設計 優秀賞
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