青木　大輔・樋口　太郎

武蔵野美術大学大学院 造形研究科デザイン専攻 建築コース

高橋スタジオ　

1/1で考えるということは、人のことを一番に考えることでした。

人と出会うことで動きだし、形を作り出すもの。今までにない挙動を見せてくれるもの。新しい風景を作り出してくれるもの 。新しい感動とともに懐かしい感触を思い出せてくれるもの。
「はたけキット」と「mokumoku」は、このような様々な感覚や 体験を呼び起こすプロダクトとなりました。そして、人のスケールに近いものを考えるということは、制作過程で、模型作りでは決して得られない経験をすることを可能にしてくれました。
それは、素材や色合い、臭いや肌触りなど、スケールが大きくなるにつれて 忘れてしまった普段から身近にある要素の重要さを僕等に教えてくれたのです。 加えて、頭の中で描いた新しいイメージを三次元にする際に、 ペラペラの紙やスチレンボードではなく、実際の実物をしっかりイメージして素材や形態スタディーを行うことで、改めて物を頭と手で考え 、形にする大切さと難しさわを実感しました。
1/1で考えるということは、 人のことを考えると同時に、僕等が物を構築し形にする際に忘れてきた何かを、思い出させてくれることにもなったのです。

青木大輔
1982 埼玉県生まれ　
2008　京都造形大学環境デザイン学部卒業　
2010　武蔵野美術大学大学院造形研究科修了

樋口太郎
1982 福岡県生まれ　
2008　日本大学理工学部卒業　
2010　武蔵野美術大学大学院造形研究科修了