見立てのケンチク
- 氏名
- 小沼 慶典
- 所属
- 千葉工業大学大学院 工学研究科 建築都市環境学専攻
- 研究室
- 遠藤政樹研究室
作品概要
人は生涯得る情報の8割を視覚から取り入れる。ダ・ヴィンチやゲーテらも視覚を五感の中で一番崇高なものととらえていた。まず最初に、視覚と建築の関係を調べ、そこに西洋美術と日本美術の違いが見て取れた。日本美術に古来からある表現手法の中の「見立て」に注目し、収集・調査・分析をし、それを設計手法として確立させ、実際の敷地を選定し、建築に発展させることを本論文の目的とする。敷地は青森県十和田市の市民図書館、老朽化が進んでいて立て替えの計画が進んでいる。しかし、場所性と関係のない建築が計画されている。この敷地で十和田から得られるモチーフ(開拓・水平性・格子状街区)を手がかりに設計をしていく。それらのモチーフに形を与えていき、合成し、建築の最終形を導いていく。普段の生活をしていて、マチのことを思うことは少ない。「見立ての設計手法」によって作られた、そのマチを見立てた図書館。この図書館内で本を散策しながら歩き回る、この行為はマチを散歩する経験とリンクしてくる。この建築を使うことはマチ全体を所有した感覚に近く、その土地の要素から出来た建築は地域のアイデンティティを喚起し、マチの象徴性を持った強い建築ができる。
1986年 | 青森県十和田市で生まれる |
2005年 | 青森県立三本木高校 卒業 |
2005年 | 千葉工業大学 工学部 建築都市環境学科 入学 |
2009年 | 地球にやさしいデザインコンペティション2009 企業協賛賞 |
2010年 | 全日本学生コンソーシアム(JACS)住宅設計コンペ 入賞 早稲田大学建築学科創設100周年記念国際設計競技 佳作 |
2011年 | 同大学大学院 工学研究科 建築都市環境学専攻 遠藤研究室修了 |
現在 | アトリエ勤務 |