押上通り沿道密集市街地更新計画 - 道路整備・拡幅に伴う沿道の高容積を利用した敷地の共同化と段階的建替え -
- 氏名
- 大野 佑太
- 所属
- 日本大学大学院 理工学研究科 建築学専攻
- 研究室
- 佐藤光彦研究室
作品概要
本計画では木造密集地域の整備や道路整備という東京区部の重点課題に対し、共同化をシナリオとした段階的建て替えによる更新計画を通して、街並みや地域社会形成の再構築を目指したものである。
実際に拡幅の行われる墨田区・押上通りと、隣接する木造密集地域である押上・京島地区を対象として、更新のためにまとまった街区で市街地再開発のような全体での権利変換や建て替えのビジョンを決め、建築は複数敷地を共同化・共同建替えで更新していく。
よって、全体は自然発生的な街のボリュームと似ているが、そこには沿道と後背地の関係性として、1,容積率の違いを利用した街区内での容積の分配 2,外部空間・緑空間の配置計画 3,地域施設・サービス機能の充実化 を目的として、両者の良好な相互関係を導きだしている。
また、沿道側(高容積を保ちながら後背地側に配慮した設計)と後背地側(元の敷地境界線を残し、戸建ての要素を取り入れた二重壁による設計)とで両者の特性を活かした、2つの違う共同建替えの設計手法を提案している。
都心では再開発用地が少なくなり、ひとつの街の中での更新のアプローチが必要とされる。沿道側の高度利用を肯定的に捉え、さらには部分的に連動して地域性も継承した、小ブロック単位で随時更新可能なシステムが求められるのではないだろうか。
1986年 | 東京都生まれ |
2009年 | 日本大学 理工学部 建築学科 佐藤光彦研究室 卒業 |
2010年 | JPM学生コンテスト住宅新報社賞 |
2011年 | 修士設計 吉田鉄郎賞(最優秀賞) |
2011年 | 日本大学大学院理工学研究科建築学専攻 佐藤光彦研究室 修了 |
現在 | 株式会社アール・アイ・エー 勤務 |
その他 | |
第31回学生設計優秀作品展運営 WG・NUフォーラム等、 企画運営に参加 |