築地市場の再生計画 〜水環境を活用した卸売市場としての提案〜
- 氏名
- 上條 経伍
- 所属
- 日本大学大学院 理工学研究科 海洋建築工学専攻
- 研究室
- 佐藤信治研究室
作品概要
東京都中央卸売市場築地市場は昭和10年に日本橋の魚河岸から移転した後、日本経済の発展とともに規模を拡大させ、日本一の巨大市場へと成長した。同市場は規模と歴史と文化を合わせ持ち70余年もの間、日本を代表する台所としての役割を担ってきた。さらに、近年において同市場は日本国内だけでなく、世界中から水産物と青果物が集まり、世界最大級の取扱規模を誇り、我が国の建値市場としての役割を果たしている。
しかし、同市場は経年による施設の老朽化や狭隘な敷地など多くの問題を抱えている。そこで設置者である東京都は、平成13年に豊洲地区への全面的な移転整備の方向で一旦は決定したが、移転予定地である豊洲地区は東京ガス都市ガス製造工場の跡地であっため、平成19年の調査により高濃度の土壌汚染が発見された。さらに埋立地であるため地盤が軟弱であり、地震により液状化が起こる可能性が極めて高く、汚染された地下水や土壌が噴砂することが懸念され、移転の是非が問われている。
そこで本計画は、現状の築地地区での再整備の可能性を検証し、築地市場再整備に伴う周辺への影響を最小限に抑え、食の安全や安心に対応した市場環境を形成、さらに水辺環境を活用した新しい築地市場の提案・設計を行うものである。
1986年 | 東京都生まれ |
2005年 | 日本大学櫻丘高等学校 卒業 |
2009年 | 日本大学 理工学部 海洋建築工学科 卒業 |
2011年 | 日本大学 大学院理工学研究科 海洋建築工学専攻 修了 |
現在 | 佐藤工業株式会社 勤務 |