出展作品一覧

飛鳥山裏町 境界層の連なりによる街並み

(Backstreet Composed of Boundary Layers in Asukayama)

氏名
冨谷 広宣
所属
日本工業大学大学院 工学研究科 建築学専攻
研究室
小川次郎研究室

作品概要

 都市空間には、通常建物内で行なわれる活動を外部に拡張した建物が多くみられる。また、商店街では商業・歩行空間の性質に加え、商品を見る/見せるといった展示空間の性質が生じる。建物内外のこうした関係は、単に建築を開放的にするだけでなく、滞留や通過といった人々の活動を促し、街並みに賑わいを生み出していると思われる。そこで本計画では、建物の外側に内部の用途が現れている領域を「境界層」と捉え、これらが連鎖することで成立する街並みを設計する。
 敷地は、都電荒川線飛鳥山停留所付近とする。飛鳥山公園や史料館が隣接する穏やかな住宅地であるが、軌道により分断されることで裏的な性格の強い地域となっている。ここに、建物内外の境界を意識せずに行き来できる、住宅と小規模な商業・公共施設からなる街並みを計画する。
 1階部分では、境界層を広場や路地に面させることで、人々の滞留と通過を促す。2階以上のフロアーには、数種類の住居タイプを計画し、店舗、停留所、学校の3つのエリアに配置する。店舗エリアには、バルコニーや吹抜けを共有し、線路に隣接した多方向からの採光が可能な住居を配置する。停留所エリアには、外部吹抜けに面して複数の開口をもつ住居を、また学校エリアには大きな開口をもつ住居を、それぞれ配置する。これらを通して、既存の街並みに潜む賑わいや穏やかさといった雰囲気を残しつつ、気軽に立ち寄ることのできる街並みを構想する。

プロフィール
冨谷 広宣
1985年 末っ子長男として函館市に生まれる。
2004年 とりあえず納得がいかず、大学へと進む。
2009年 周りに心配されながらも休学を選び、戸建て住宅の実施・監理に没頭。
2010年 M2となり苦悩と金欠のスパイラルに陥るもダウンせず。
2011年 様々な方に叱咤激励をされながらも納得できたので無事修了~現在に至る。
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