Parasitic Wood - RCラーメン造における木造置換 -
- 氏名
- 熊谷 浩太
- 所属
- 法政大学大学院 工学研究科 建設工学専攻
- 研究室
- 大江 新 研究室
作品概要
時代の流れと共に、都市は更新を続けている。都心部の多くの建物は不燃化実現を目指して、コンクリートや鉄骨へと置き換えられていった。しかし、耐震強度や増床を目的とした「SCRAP&BUILD」といった方法は、廃材やエネルギーなど環境負荷が高く、施工コスト、その街の特徴の消失、といった問題がある。
そこで、新たな都市の更新方法として“木造置換”を提案する。木造置換は、木材の比重がRCの1/6であることを利用した『重量置換』を基本とし、これまで働く場のみだったオフィスビルに「住む機能」「学ぶ機能」といった新たな『用途の複合』、将来都市が縮小を向かえる際の『順次解体の容易性』、そして「連結」「避難動線の確保」など『今後の社会変化への対応』を1棟レベルではなく街としての対応を可能にする。
構造計画としては、既存のRCへの増築を、柱→大梁→CLTというマッシブホルツスラブによる架構で行う。この架構を片持ちでRCスパンから持ち出し、空間を拡張しながら、外部を平面プランに取り込むことで、これまで利用されなかった屋上に新たな都市環境を構築する。
そして、“木造置換”によって都市のスカイラインは均質なものから姿を変え、これまでなかった夜間に灯りが灯る街並みへと変化を遂げる。
1986年 | 東京都生まれ |
2009年 | 法政大学 工学部 建築学科 卒業 |
2011年 | 法政大学大学院 工学研究科 建設工学専攻 修了 |
現在 | 東日本旅客鉄道株式会社 勤務 |
受賞歴 | |
2008年 | 第2回「高齢者いきいき居住アイデアコンテスト」 大和ハウス賞 受賞 |
2009年 | JIAオープンスクール 日本設計賞 受賞 |
2011年 | 法政大学大学院修士設計 大江宏賞受賞 |