出展作品一覧

隙間の集落 一室のスケールと都市のスケールの間で、街歩きするように行き来しながら生活する場所

氏名
芝山 雅子
所属
武蔵野美術大学大学院 造形研究科
デザイン専攻建築コース
研究室
布施スタジオ

作品概要

 一部屋のスケールと都市のスケールの間で、街歩きするように行き来しながら生活する場所を提案します。
東京都港区南青山にあるこの敷地は、商業施設が建ち並ぶ通りから一本奥に入った場所にあり、多くの人がここまで来るけれど引き返して行くような、丁度住宅地と商業地域の境目に位置しています。その境目を縫い合わせるように、101棟の背の高い小さなビルを路地のような隙間を開けながら建てます。この建ち方は、住宅地の路地と中規模商業施設の高さを反映しています。また商業地域から住宅地へとボリュームの大きさも小さくなっています。
一部屋程度の小さなビルは、都市の中に部屋が散らばっているように感じ、細くて背の高いシルエットは高層ビルが建ち並ぶ摩天楼のようにも見えます。
101棟には小さいながらも、そこに暮らす人々とここを訪れる人々の為の様々な機能があり、周辺環境と結び付きます。地階に近い所では人々が自由に歩き回り、高く登って行くにつれ都市から個人の場所になっていきます。ビル同士の路地の谷間では距離が近いため、様々な物が目に入って歩き出したくなります。お気に入りの場所を見つけながら街歩きすることで、都市の中で落ち着けるリビングのような場所が増えていきます。
そして個人がより身近に都市を感じ、楽しめる関係を探すことができる場所となります。

プロフィール
芝山 雅子
1986年 茨城県生まれ
2009年 武蔵野美術大学造形学部建築学科 卒業
2011年 武蔵野美術大学大学院造形研究科 修了
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