1988 千葉県生まれ
2010 東京理科大学理工学部建築学科 卒業
2012 東京理科大学大学院理工学研究科建築学専攻 修了
現在 株式会社 久米設計勤務
生きられる風景の空間 〜二次的自然の遷移と建築〜
- 氏名
- 佐藤 久美子
- 所属
- 東京理科大学大学院 理工学研究科 建築学専攻
- 研究室
- 岩岡竜夫研究室
作品概要
「小さいことは素晴らしいことだ。」
1973年、経済思想家・エルンスト・F・シューマッハの言葉である。今もなお再考すべきこの投げかけに対し、「小さい建築」とは何かを考える。
「ビッグネス、あるいは大きいということの問題」
1994年、レムコールハースによるテキストである。「小さい建築」とはすなわち「ビッグネス」でない建築ではないか。5つ目の定理、「文脈無く、ただ存在する」を引用し、文脈無くしては存在し得ない建築を考えたい。
強い文脈を持つ空間として、私は、人の手の介入した「二次的自然の空間」に着目し、分析を行った。自然の風景は単なる背景ではなく空間であるという視点から、原生自然から建築までを透過に空間として扱う。
二次的自然のうち、里山の再生をテーマとし、放置人工林の広葉樹林/混交林への更新を図りながら、人が森林と関わり続けるための計画をした。敷地は、千葉県山武市姫島の里山。木材資源として有利な人工林は活用し、その他の放置人工林は、広葉樹林や混交林へと更新していくという指針に基づき、マスタープランを計画し、また、人と里山を関係づけるための4つのプログラム(キャンプ場、展望台、研修施設、宿泊施設)を設計する。