PROJECTS DETAIL
作品詳細

環境の翻訳による観光拠点
の提案
- 福井県鯖江市西山公園における
環境因子と構成 -

氏名
中村 有利
所属
神奈川大学大学院
工学研究科 建築学専攻
研究室
曽我部昌史研究室
作品概要

どのような場所も独自の生活体験や文化を有し、地域環境そのものを資源として捉えることができる。こうした、場所に内在している空間資源を環境因子として見直すことを「環境の翻訳」と呼ぶ。本計画では「環境の翻訳」という視点から、どこにでもありそうな地域環境の活かし方を分析、検討し、地域の個別性を場に取り戻す建築を提案する。当敷地の西山公園において具体的な「環境の翻訳」を行うにあたっては、フィールドワーク、アンケート調査、旧版地図分析、都市構造調査の4つのサーヴェイから得られた既存の場の様子から、その記述を元に慣習的な生活体験とその姿を新たに作り出す76個の「環境翻訳のレシピ」を作成する。このレシピを展開し、地域特有の生活と観光の間に物見遊山による連関を持たせ、麓から山頂を巡る西山公園の美しい景観の個別性を尊重する。麓、山腹、山頂それぞれの場所毎に “雪と人を待つ建築”、“ツツジと寄り添う建築”、“樹とすれ違う建築”の3つの建築計画を行い、四季折々の生活体験とツーリズムが有機的につながる舞台装置を創出する。地域環境を体系化し、空間資源として見直すこの手段を用いれば、住民が大切にしている生活体験や文化的景観を観光拠点施設の空間構成に翻訳することができる。

プロフィール

1989年
福井県鯖江市生まれ
2012年
金沢工業大学
環境・建築学部 建築学科 卒業
2013-2014年
ENSA de Montpellier
(フランス)留学
2015年
神奈川大学大学院 工学研究科
建築学専攻 修了

受賞

2011年
第38回
日新工業建築設計競技 二等
JACS全日本学生建築コンソーシアム 住宅設計コンペ 佳作
2012年
新宿クリエイターズ・フェスタ 空間部門
優秀賞(研究室活動)
2013年
Run After Deer! U23 competition 入選
2014年
Japanese Junction 出展
2013年
神奈川大学大学院 修士論文(設計) 最優秀賞