PROJECTS DETAIL
作品詳細
新興住宅地における
コンバージョンを許容する
公共建築の計画
- 氏名
- 大塚 竜也
- 所属
- 千葉工業大学大学院 工学研究科
建築都市環境学専攻 - 研究室
- 遠藤政樹研究室
- 作品概要
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現代建築が提出してきたユニバーサルな空間は、予想困難な将来に備える装置であったはずである。しかし、経済が優先される現実においてそれはスクラップアンドビルドを容易にするシステムでしか働いていない。これは、アンリ・ルフェーヴル著「空間の生産」にも示された課題であり、本研究もこの矛盾から出発している。これからのサステイナブルな時代に相応しいコンバージョン、これを許容する建築とは何かを問う設計研究である。
設定した敷地は習志野市奏の杜である。この敷地は、住宅地開発が行われ、約7000人の人口増加が見込まれる地域である。そこに、高齢化社会を想定し、自家用自動車を必要としないまちの将来像が提出されている。それは、小学区単位を基準とした公共交通システムの提案である。その結節点となるバスターミナルは、5年後の近い将来には学校として使用される。バスターミナルと学校という全く異なるプログラムを、時間を経て同じ形式の建築で成立させる計画である。
本研究では、コンバージョンの成功事例を調査した。それによると、空間に特性があり用途変更後もそれが保存されること、人や時間によって多様な読み取りが可能な空間があること、この2項目の重要性が指摘された。本研究は、5年後の学校と25年後のバスターミナルという全く異なる利用を提示することで、上記の研究仮説を証明しようとしている。
プロフィール
- 1990年
- 千葉県出身
- 2013年
- 千葉工業大学 卒業
- 2015年
- 同大学院 卒業
作品イメージ
作品ファイル(PDF:2.8MB)