作品詳細
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生物から建築する
- 新潟県上堰潟公園における自然体験施設の提案 -

氏名
伊藤 夏美
所属
神奈川大学大学院
工学研究科 建築学専攻
研究室
山家研究室
作品概要

生物の形態や仕組みはとても興味深く、古くから多くの建築家が関心を寄せてきた。「アール・ヌーヴォー」から始まり、モダニズム建築の中でも生物の形態を建築に用いるものや、生物の機能や法則を建築に落とし込むものがあった。現代にあっても建築と生物との関係が見える建築は多く、人々は今尚、生物から形態的な美しさや構造、空間を見出そうと試みている。また、建築自体が生命化し、人と建築の呼応を目指すものも出てきている。

これらの建築をいくつか取り上げ、分析をおこなったところ、9つの類型(1.装飾 2.建築構成 3.インテリア 4.外観 5.構造 6.環境 7.3次曲面 8.成長する建築 9.動的建築)に分けることができた。これらから生物をモチーフに美しさや構造、設備、人の流動性、建築の生命化までも見出すことで、建築の新たな関係性を導出できるのではないかと考えた。

そこで私は新潟県新潟市の上堰潟公園を対象に生物を参照し、上記の類型に沿った4つの自然体験施設の提案をおこなった。(1.葉っぱを参照した休憩所 類型:6 2.水草を参照した観察デッキ 類型:5 3.鳥の翼を参照して学習施設 類型:5 4.貝を参照した展望塔 類型:2)

生物と関連づけて建築を考えることにより、建築空間や構造などの創造に大きな幅をもたせることができた。またこれが今後の建築の空間構成や建築技術または建築自体の広がりに繋がっていくことを期待したい。

プロフィール

  • 略歴
    1991年
    新潟県出身
    2014年
    神奈川大学
    工学部 建築学科 卒業
    2016年
    神奈川大学大学院
    工学研究科 建築学専攻 修了