作品詳細
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映像作品におけるモンタージュ理論の表現効果に着目した建築設計提案
- 氏名
- 水谷 慶
- 所属
- 首都大学東京大学院
都市環境科学研究科 建築学域 - 研究室
- 小林克弘研究室
- 作品概要
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1920年代、ロシア・アヴァンギャルドによって映画の世界に革命が起きることとなる。ソ連の映画監督セルゲイ・エイゼンシュテインは、認知心理学の実験であるクレショフ効果をもとに、モンタージュ理論という映画の編集方法を発明し、観客のイメージと記号としての被写体の像を衝突させることによって映画内ストーリーの構築に成功した。
現在、映画と建築の関係が語られるとき、画面内と空間の造形性に主眼が置かれる。しかし、本研究ではエイゼンシュテインのモンタージュ理論を参照し、形には現れない利用者のイメージや感性を建築構成の一部として見直すことで、新たな設計方法論の展開をめざし、映画的建築のあり方を模索していく。
はじめに、エイゼンシュテインの言説より、1.メトリック・モンタージュ、2.リズミック・モンタージュ、3.トーナル・モンタージュ、4.知的モンタージュそして5.オーバートーン・モンタージュという5つの手法を抽出し、分析によってその具体的な特徴を言語化した。そしてこの映画的言語を建築的言語へと翻訳し、それぞれを集合体として構成することによって、意味、文脈、光、動線、知識といった利用者が抱くイメージ・感性を無意識のレベルで刺激する建築空間の設計を行った。
プロフィール
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略歴
- 1991年
- 群馬県高崎市生まれ
- 2014年
- 首都大学東京
建築都市コース 卒業 - 2016年
- 首都大学東京大学院
建築学域 修了