作品詳細
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上海石庫門建築の保存と改築

氏名
ソウ カンイ(CAO HANYI)
所属
多摩美術大学大学院
美術研究科 デザイン専攻 環境デザイン領域
研究室
岸本研究室
作品概要

石庫門様式の民家は、上海の一大景観であり、この都市の建築文化を構成する重要な部分でもある。

1990 年代から、上海における都市化が進展し始め、国際的な大都市を目指す都心部では再開発や再整備が急速に行われ、それに伴って多くの新しい建物の建設が進み、集合住宅、道路などの建設により、石庫門の建て替えや取り壊しが発生した。この20年間、約4割の石庫門建築がすでに取り壊された。石庫門建築は徐々に路地の奥に隠れるように残る形になった。

石庫門建築の保存の現状を見ると、外観は立派でも建物内部の老朽化や居住環境の悪化、石庫門建築の商住併用化、庭での増築などの問題が発生しています。これらの石庫門建築に対して、今後の保全活用のあり方について検討することが必要である。

本研究は、石庫門の集中している上海内環区域を調査対象地区として、石庫門建築の利用の現状や空間変容、それらに伴う居住環境の変化などを調査し、石庫門の入居者に対する居住環境の満足度や石庫門の現状への評価、保存意識などについて把握し、その上で、石庫門建築と上海伝統的民家の保存と改築のあり方について研究し、具体的なデザインの方案を提示することを目的とする。上海で実際の敷地「東斯文里」を選定して、改修の提案を出す。昔と現在の様子を対比して、それぞれの良さを残し、不足な部分を補い足して、石庫門を引き続き住宅として利用の可能性を研究する。

プロフィール

  • 略歴
    1991年
    中国上海生まれ
    2013年
    中国上海
    同済大学 環境デザイン学科 卒業
    2016年
    多摩美術大学大学院 美術研究科
    環境デザイン領域 修了