作品詳細
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空間文体練習
- 氏名
- 石原 愛美
- 所属
- 東京藝術大学大学院
美術研究科 建築専攻 - 研究室
- トムヘネガン研究室
- 作品概要
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旧山谷地区におけるホームレスとまちの人のための施設である。
私は建築や都市空間は、もともと用意された形式の「読み・書き替え」によって、しばしば従来のものをより豊かに塗り替えられるように思う。この「読み・書き替え」という行為が、空間をつくる上での視座とならないだろうかと考えた。
そして都市空間を「読み替え」、そして自分たちの手でもって「書き換え」るプロフェッショナルはホームレスであると定義する。彼らから学んだ小さな知恵や空間認識の仕方、そしてインタビューから得た彼らのシェルターである衣服を「脱ぐ」と「着る」という大切な生活行為をもとに街にあるものやプログラムを転用し、計画を試みた。いろは商店街のなかに廃品回収所、銭湯、図書館の3つを計画した。生活の重みを脱ぐための「廃品回収所」、ホームレスという状態を脱ぐための「銭湯」、まちのなかの居場所や情報を着るための「図書館」である。それらの建物が商店街でつながることにより、周辺住民もまたホームレスに占拠されてしまった空間を取り戻しながら、双方がこの場所をさらに使いこなしていくことを目的としている。そしてホームレスが持たなかった「ホーム」を、この商店街で能動的に「着て」いくきっかけになれば、と思い修士設計に取り組んだ。
プロフィール
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略歴
- 1988年
- 神奈川生まれ
- 2011年
- 日本大学理工学部
建築学科 卒業 - 2016年
- 東京藝術大学大学院
美術研究科 建築専攻 修了