作品詳細
-Gallery-
無題
- 継手仕口を用いた変形する木架構の研究 -
- 継手仕口を用いた変形する木架構の研究 -
- 氏名
- 中山 和典
- 所属
- 東京藝術大学大学院
美術研究科 建築専攻 - 研究室
- 構造計画第一研究室
- 作品概要
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時代の移ろいに静的ではなく、機能や構造や表現に応じてインタラクティブに変化することが、私の理想とする建築のあり方ではないかと感じました。本制作では、継手・仕口という職人による伝統構法に着目し、同じ部材の数と形状で二つ以上の形態に変形できる木架構の研究を行いました。継手・仕口は建物の規模や用途だけではなく、経済的動機による合理化、工具の開発による技術の進歩、作業性の最適化などにより発達してきました。そういった中で、一つの形状で継手にも仕口にも変化するものも生まれました。これはまっすぐのばすことと、折れることができる接合の仕組みです。「まっすぐ」と「折れる」といった2つの状態の組み合わせで、部材数に応じて多様な形態へと変化することができます。この形状を計量化することで、任意の角度に「折れる」継手を開発しました。プログラムを作成し、任意の角度を入力すると0度から180度未満の範囲で接合部の形状が自動的に生成できます。計算幾何学による相対値を用いた形状であるため、手作業だけではなく、デジタルファブリケーション技術を組み合わせ加工を施しました。簡潔なルールから生まれる、豊かな多様性や個別性によって、都市へと与える変化を見据えた創造性の高い空間が作れると考え本制作を行いました。
プロフィール
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略歴
- 1991年
- 栃木生まれ
- 2014年
- 東京理科大学
工学部第二部 建築学科 卒業 - 2016年
- 東京藝術大学大学院
美術研究科 建築専攻 修了