作品詳細
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追考 バルセロナ・パヴィリオン
- ミース・ファン・デル・ローエの領域に基づく空間分析とデ・スティール絵画の空間化を通じて -

氏名
田辺 裕
所属
東洋大学大学院
福祉社会デザイン研究科 人間環境デザイン専攻
研究室
櫻井義夫研究室
作品概要

本修士設計は建築家ミース・ファン・デル・ローエ(以下ミース)の設計した建築空間を分析し、ミースの設計手法を明らかすること、ないしミースのこれまでの建築空間を、現代において再評価・再定義することを主旨とする。またそこから得る新しい知見を今後の自身設計活動の一助とする事を目的とする。

ミースの空間性は「ユニバーサル・スペース」の言葉に表現されるように、フラットで何も無い、シンプルな空間性であるという評価が一般的である。しかし、その反面で、多くの建築家や建築史家がミースの空間性を、複雑性・流動性・領域の多層性というように論じている。その背景をもとに、本研究ではミースの壁による領域形成に着目し、その重複による空間構成法を見出すものとする。またその結果として得られる空間構成法をもとに、改めてのミース解釈をして終結とする。またそこから得られたミース解釈に基づき、テオ・ファン・ドゥースブルフとデ・スティールとの関連性を読み取り、そのプロセスの類似性を比較分析しながら、試行実験的な建築設計とする。最終的な設計は、バルセロナ・パヴィリオンをその基本モデルとし、分析による領域の重複をもとに、デ・スティール的に立体化したバルセロナ・パヴィリオンを設計した。

内部空間の様々な領域の移り変わりや、それに伴うプログラムの変化に富んだ複雑でありながら、シンプルな形の建築を設計する事が出来た。

プロフィール

  • 略歴
    東洋大学 ライフデザイン学部
    人間環境デザイン学科 卒業
    東洋大学大学院 福祉社会デザイン研究科
    人間環境デザイン専攻 卒業