作品詳細
-Gallery-


台湾の長屋計画
- 屏東市の中庭の無い長屋のリノベーションと新築 -

氏名
⽯ 珮瑄 (セキ ハイセン)
所属
日本⼯業大學大学院
工学研究科 建築デザイン学専攻
研究室
武田光史研究室
作品概要

台湾の伝統的住宅の形式の一つとして、商業地の長屋がある。基本的な長屋の間口は5m前後で、50mを超えるような深い奥行きの長屋では採光や換気のために1~2カ所の中庭がある。しかし奥行きが20m程度の小規模で、中庭を持たない住環境の良くない長屋も多数存在する。中庭は長屋にとって重要な環境的空間要素である。そこで、世界各地の長屋と中庭の大きさや空間構成を調査し、設計提案の資料とした。

計画地は南台湾屏東市(へいとうし)の長屋街に選定した。本研究計画はリノベーションと新築の二つの計画からなる。既存の2戸1の建築形式で奥行きが14m程度の長屋を、居住者の経営するカフェとギャラリーにリノベーションし、隣接する長屋の奥行きと合わせて増築した。この長屋に隣接する他の2棟4軒の長屋をレストラン、学生向け住宅、料理教室、園芸教室、ウエディングドレススタジオ、歯科に新築した。中庭を作ることで、小規模の長屋の居住性を高め、気持ちよく住みやすい複合建築を計画した。台湾の伝統的風景である長屋の特色を活かしながら、新しい商業と住宅と町並みの空間の可能性についての提案である。

プロフィール

  • 略歴
    1990年
    台湾高雄生まれ
    2012年
    台湾 中国科技大学
    インテリアデザイン学科 卒業
    2015年
    日本工業大学大学院
    博士前期課程 修了