作品詳細
-Gallery-
みちに寄り添う、みちにある家
- 生活空間における「みち」と建築の境界の三つの再考を通じた、地方都市群馬県前橋市中心市街地への提案 -
- 生活空間における「みち」と建築の境界の三つの再考を通じた、地方都市群馬県前橋市中心市街地への提案 -
- 氏名
- 渡邊 圭亮
- 所属
- 前橋工科大学大学院
工学研究科 建築学専攻 - 研究室
- 石田敏明研究室
- 作品概要
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本研究・設計は、かつての日本の生活空間における「みち」の風景を現代・未来的再考から取り戻そうとすることに尽きるものである。
山奥の田舎で育った私は、多様な因子と呼応することで、何かを想起させたり、引き起こしたりしてくれる「みち」の風景と常に共であった。現在の「みち」と建築が断絶している関係性に対し、未だ法規的にも人の生活上でも切っても切り離せない両者の在り方を改めて問い直すべきではないかと考えたのがはじまりである。
研究プロセスとして、「みち」と建築における本来の在り方・意味性を再解釈し、「みち」と建築のインターフェースとなる三つ要素の再考(領域的な役割「閾」、機能的な役割「玄関」、物理的な役割「壁、屋根」)からそれぞれ方法論(統一性のある雑多さ、ミチテラス、屋根壁)を抽出した。
それらを用い、街の生活インフラとなる通り抜け路地、未だ根強い地縁社会の基盤など、地方都市が本研究・設計を示す上で有効的な基盤を築いていることを見出し、群馬県前橋市中心市街地をケーススタディとして施設・店舗兼集合住宅の設計を行った。
「みち」と建築が新たな関係性を築くことで、そこには様々な分節をしなやかに繋ぐ多様で豊かな風景が広がっていく。更に、本設計手法論が多様なふるまいによる汎用性と街へと派生していくビジョンを示唆することで普遍性を獲得し、他の地方都市や未だ課題の残る木造密集地などで応用可能であることを示した。
プロフィール
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略歴
- 1991年
- 長野県生まれ
- 2010年
- 長野県長野吉田高等学校 卒業
- 2014年
- 前橋工科大学
工学部 建築学科 卒業 - 2016年
- 前橋工科大学大学院
工学研究科 建築学専攻 修了
受賞
- 2013年
- 2013年度 支部共通事業
日本建築学会設計競技 関東支部 入選 - 2014年
- 前橋工科大学 卒業設計優秀作品審査会 最優秀賞
- 第8回 JIA群馬クラブ
学生卒業設計コンクール2014 審査委員特別賞 - 第8回 JACS 住宅設計コンペ2014 佳作
- 第2回 ブロックガレージデザインコンペ2014 審査委員長賞
- 第30回 2014釡山国際建築大展 特賞
- 第10回 ダイワハウスコンペティション 優秀賞
- 2015年
- キルコス国際建築設計コンペティション2014 佳作
- 第11回 ダイワハウスコンペティション 入賞