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途の礎
- 氏名
- 伊藤 健吾
- 所属
- 東京都市大学大学院
工学研究科 建築学専攻 - 研究室
- 堀場研究室
- 作品概要
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斜面密集地に、1つの防災拠点と3つの賃貸住宅を提案する。
対象とした横浜市西戸部地区は、住宅密集地域であることに加え、急な斜面地形であるため、地区内には狭隘道路・階段・急坂・擁壁・段差が多く存在している。これらは都市計画上改善点とされ整備されていく方針にあるが、こういった斜面密集地ならではの課題は、同時に西戸部地区独自の魅力的な風景を構成していると考える。そこで、地形が起因となっている風景に着目して、まちを歩き、スケッチを書き溜めた。収集した風景を類型化し、そこから計画のキーワードとして静的な視点から、斜面地形による多様な「グラウンドレベル」と、動的な視点から、坂道・階段による豊かな「シークエンス」といった2つの言葉を抽出する。
まちのシークエンスの中で印象点となっている4カ所の敷地を選定し、全体計画を踏まえた最小限の局所的な建築の更新を提案する。建築に地区の高低差を解消する通り抜け動線を持たせ、連続するシークエンスの中に、人の住まう空間を考えた。4つの建築が一本の軸線上で繋がることで、まちに避難経路にも成り得る新たな日常動線を生み出す。建築がまちの生活を支える途となり、風景を継承していく礎となる。
プロフィール
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略歴
- 1992年
- 神奈川県横浜市出身
- 2015年
- 東京都市大学 工学部建築学科 卒業
- 2017年
- 東京都市大学大学院 工学研究科建築学専攻 修了