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次世代型浮体式海洋ガス生産施設の提案
愛知県渥美半島沖における複合型研究開発施設の設計

氏名
出山 亮
所属
日本大学大学院
理工学研究科
海洋建築工学専攻
研究室
デザイン・建築学研究室
作品概要

高度経済成長期以降、豊かな国へと変遷を遂げた日本。それと同時に、電力の消費量は大幅に伸び、現在では世界第4位のエネルギー消費大国となった。しかしながら、エネルギー自給率は5%であり、エネルギー資源の約80%以上を輸入に頼っているのが現状である。今後も、情報化社会の進展などを踏まえると、電力需要は増加が予想される。
 そんな中、福島第一原発事故を契機に、時代はエネルギー転換期を迎えており、環境負荷の小さい新たなエネルギー利用が求められている。そこで今、注目されているのが海底資源の可能性である。その代表格であるメタンハイドレートは、天然ガス資源のひとつであり、従来の化石燃料に比べ燃焼時のCO2排出量が半分である等、クリーンなエネルギーとして期待されている。また、日本の周辺海域に多く存在しており、2006年に実施された経済産業省の調査によれば、我が国の天然ガス消費量の約100年分に相当する量が埋蔵されている事が判明した。
 そこで計画では、新たな国産エネルギー資源として普及拡大が期待されるメタンハイドレートを主な供給源とする浮体式海洋ガス生産施設を提案する。生産した海洋ガスは陸上へと供給すると共に、施設内で発電を行うことで、海上での長期的な活動に対応する。また、施設内での余剰電力は、他の浮体式構造物と海上で連携して電力供給を行うことや、二次エネルギー媒体に変換して消費地へ輸送するなどの複合利用化計画を行う。

作品イメージ

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プロフィール

  • 略歴
    2015年
    日本大学 理工学部 海洋建築工学科 卒業
    2017年
    日本大学大学院 理工学研究科 海洋建築工学専攻 修了