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交信する建築
- 2つの佃の記憶を引き継ぐ 400年 東西学習センター -
- 氏名
- 大岡 晃
- 所属
- 神奈川大学大学院
工学研究科 建築学専攻 - 研究室
- 山家京子研究室
- 作品概要
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2つの佃をつなぐ学習センターを大阪府大阪市西淀川区佃と東京都中央区佃のそれぞれの計画敷地に提案することで400年の歴史的なマチのつながりを再編成する。具体的には、大阪市立佃小学校と中央区立佃島小学校の学校間交流を展開させる2つの学習センターを計画する。2つの佃で現況調査及びヒアリングを行い、2つの土地の空間的特徴を記述し、建築形態に読み替えた。さらに2つの佃の古地図から街区構造と水域を読み取り、大阪府大阪市西淀川区佃では漁村の頃の街区に沿って建築を計画し、敷地の脇が川であったことから道沿いに親水空間を計画した。また、東京都中央区佃では旧佃島の軸を尊重して街区に対して45度の軸を振ることを設計に組み込み、土地が造成される以前に流れていた川を元に親水空間を計画した。
過去に起きた自然災害がマチの記憶を無くしてしまったことを踏まえて場所の記憶を建築で引き継いでいくことを考える。さらに、今後起きるであろう南海トラフ地震を踏まえ、交信する建築を2つの関わりをもった土地に建てる。その時、2つの学習センターが互いの防災センターとしての役割を担えるように建築の基本構造を考えた。交信する建築は、それぞれの場所の記憶を留めた空間を移すことから他方の建築がその空間を引き継ぐことを可能とする。そうすることで少しでも関わりをもった2つのマチの記憶を建築が未来に引き継いで行くことができるのではないかと考える。
プロフィール
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略歴
- 2011年
- 東京農業大学第一高等学校 卒業
- 2015年
- 神奈川大学 工学部 建築学科 卒業
- 2016-17年
- デンマーク王立芸術アカデミー建築大学(KADK) 留学
- 2018年
- 神奈川大学大学院 工学研究科 建築学専攻 卒業