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建築における幾何学的形態の反復に関する分析および設計提案
- 氏名
- 宗像 晃司
- 所属
- 首都大学東京大学院
都市環境科学研究科 建築学域 - 研究室
- 意匠設計
- 作品概要
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現代建築において建築の均質化に対する批判がある。そのような批判の中でも、均質空間を生みやすいという固定観念のもと退屈な構成だと避けられがちな設計手法がある。それが類似したヴォリュームを繰り返し配置していく「反復」という手法である。この手法が均質空間を創出してしまうというイメージがあるからであるが、実際にはそうしたイメージと反復建築の空間の間には大きな差があると考えられる。そこで本研究では「反復」手法に関して再考し、それより得られた知見に基づき設計提案へとつなげ、反復建築の見過ごされてきた新たな可能性を検証することを目的とした。
本設計では非均質空間が求められている現代美術館を用途に選定し、反復手法を用いた新たな現代美術館を提案した。本論文においての分析・考察より類型化した三つの反復単位ヴォリュームの位置関係(隣接・分離・重合)および反復単位ヴォリューム間に生じる9つの空間を設計に落とし込むことで、計画を進めた。同時に配置・形態・スケールの3つの視点から構成操作を行うことで、均質な空間から非均質な空間へと段階的に設計が行われている。
以上の操作を行うことで「反復」手法によって均質な空間から非均質な空間までの多様な空間を実現し、新たな可能性をもつ「反復建築」を提案した。
プロフィール
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略歴
- 1993年
- 東京都生まれ
- 2016年
- 芝浦工業大学 建築学科 卒業
- 2018年
- 首都大学東京大学院 建築学域 修了