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山を登ることと建築
- 氏名
- 小黒 由実
- 所属
- 東京藝術大学大学院
美術研究科 建築専攻 - 研究室
- 中山英之研究室
- 作品概要
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山を登ることと建築をつくることにどこか関係があるように感じ、これらの類似性を研究した。その中で「山を登ること-収集・整理-」と、「建築をつくること-設計」という二つの実験を行った。
「収集・整理-山を登ること-」から始まった制作だが、設計をしながら事例を収集し、整理しては設計をするというように、二つの実験を並行していた。そのため、2部構成としているが、見る順序に決まりはない。
「建築をつくること」では、山小屋を装備品の延長として捉え、運搬施工の容易な規格と工法でつくられる5年間の建設プロジェクトを提案した。「収集・整理-山を登ること-」と平行しながら、“山を登ること”を建築とした時、どのような設計ができるのか、パッキングをするように、工法・増築方法・素材を一つ一つ選択、優先順位をつけながら進めた。
「山を登ること」では、山を登るという行為に類似するデザインを日常生活から極地建築に至る幅広い範囲から収集し、いくつかの視点から整理をした。山を登ることがなんであったか、考えるためのツールでもある。設計を行いながら生まれた問題に対して、これらの事例や価値観を用いて、何を優先し、どう選択しデザインするのかを引き出すための辞書として用いる。
この制作は、山という様々な制約を持つ環境の中で設計を実験的に行うことで、本質的な建築のあり方や構成の方法を探った履歴である。
プロフィール
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略歴
- 1994年
- 群馬県生まれ
- 2016年
- 千葉大学工学部建築学科 卒業
- 2018年
- 東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻 修了