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収斂進化する建築

氏名
関 隆史
所属
東京電機大学院
未来科学研究科 建築学専攻
研究室
山本圭介空間デザイン研究室
作品概要

 人類は厳しい自然の環境を克服するために〝科学〟を発展させてきた。近年は核エネルギーを筆頭に〝生態系サイクル〟から逸脱したものとなり、人類の生息する生態系をも脅かしている。人類は即時にこの破壊行為を停止しなくてはならない。そして生態系への帰属力を高めた暮らしを営む必要がある。建築は我々が自然と共存するための媒介であり、その厳しさからある程度の距離をとり居場所を隔て設えることで居心地や安全を確保している。昨今は空調技術等の発展により地球上の多くの地域で生活環境管理は保証されているが、技術の持ち込めない辺境地では未だに昔からの知恵をこらした環境型住宅が存在し、人々は豊かに暮らしている。二次エネルギーで生活を営むことがイデオロギーである現代において、環境(微地形や微気候)と共存し、場所そのものに根差す居住空間とはどのようなものだろうか。本計画では、千葉県南房総市鋸南町の採石場跡地に住宅地を計画、一世帯を設計する。植物の遷移とともに建築が森によって機能を担保され、従来の都市インフラの環境設備的分野から離脱を図る進化の過程を幾つかの現象のフェーズとともに設計する。二次エネルギーの使用を余儀なくされている人類が現代の日常の生活水準に求められる環境性能を担保させることは極めて難しい。そこで、現地に生存する生物の環境順応方法をリサーチし建築に反映させる。これを建築の収斂進化と定義づける。

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プロフィール

  • 略歴
    2016年
    東京電機大学未来科学部建築学科 卒業
    2018年
    東京電機大学大学院未来科学研究科建築学専攻 修了