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馬と暮らす旧城下町再生の提案的研究

氏名
太田 恭輔
所属
武蔵野大学大学院
環境学研究科 環境マネジメント専攻
研究室
伊藤泰彦研究室
作品概要

 本研究では、遠野町家を軸にした都市構造の骨格と、市街地における馬と暮らす文化の再生を目指し、「馬と暮らす旧城下町」を形成するための第一歩の計画を行う。遠野市街地に多くある「遠野町家」には、路地(ロウジ)という通り土間や、背割り道路という独特のコミュニティ空間が存在した。それらは形としては残りつつも、固有の使われ方や空間性は失われつつある現状にある。同じく鎌倉時代から脈々と続く伝統的な馬との暮らしという文化も時代とともに、衰退していく状況である。この現状を踏まえ、そのままでは価値を認知されずに終わってしまう建築や街の特徴的な空間を活用し、遠野の街中で馬が人とともに暮らしている環境を再生させる。具体的には、「馬の歩くグリーンパス」「馬のためのオープンスペース」「馬と暮らす建築」の3つの提案によって、市街地のインフラと建築を整備し、長期的な計画によって、人々の生活が馬と共に有機的に循環する環境を目指す。本提案は、遠野町家が代表する「形ある遺産」と、路地や背割り道路といった遠野固有の「生活文化の遺産」これらを、遠野に古くから馴染む伝統である「馬との暮らし」を使って継承・再構築し、これらの魅力的だが認知されにくい「価値」を、どのように主張し一般に広く知らせていけるかという実験的な提案である。

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プロフィール

  • 略歴
    1994年
    兵庫県出身
    2016年
    武蔵野大学 環境学部 卒業
    2018年
    武蔵野大学大学院 環境学研究科 修了