How to use History

氏名
大久保 尚人
所属
芝浦工業大学大学院
理工学研究科 建設工学専攻
研究室
郷田修身研究室(建築・住環境計画研究室)
作品概要

事物の“不足”が“過剰”へと逆転した昨今の日本における建築の再利用の意義の高まりを受けて、表層的な認識が一般的に定着してしまう前に創作論的視点から検討を行うための研究とそれに基づく手法を獲得することを目的とする改修計画である。ここでは、再利用という行為に対して創造プロセスに高い類似性を示す「進化論的思考」を導入し設計を行っている。具体的に私が行ったのは、建築の部分”に対して、生物の進化の如く適応に向けて様々な変異を起こしていくというものだ。こうして出来上がる建築は、通常の設計のようにまっさらな敷地に作られる計画とは違い、大小様々な事象の影響を受け、既存のヒントを読み解き作られていく。そこから生まれるものは全く新しい訳でもかと言ってノスタルジックな思想に回帰するようなハリボテ建築でもない。再利用という行為が導く空間は「見たことあるようで見たことない、あり得たかもしれない未来の過去の姿」なのである。本研究はそんな建築を再利用することで獲得できる豊かさを確認するまでを描いた試論である。

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